研究課題/領域番号 |
16380032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物病理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡辺 雄一郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60183125)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 植物ウイルス / タバコモザイクウイルス / 細胞間移行 / GFP / リアルタイム / 植物免疫 / タバコ / 抵抗性反応 / 植物ウィルス |
研究概要 |
私は、1980年代半ばからタバコモザイクウイルス(TMV)をもちいた研究を始め、移行タンパク質(MP)の機能解析等を手がけてきた。2000年以降、緑色蛍光タンパク質をもちいて、実際にこのウイルスが植物体で隣の細胞へと移行する様子をとらえる事にチャレンジした。2004年、当研究室において、TMVが最初の感染細胞から隣の細胞へとまさに移行する瞬間をとらえる事に成功した。本基盤研究の支援をうけて、平成16-18年度においてTMVが細胞内である種の複合体(Virus Movement Complex ; VMC複合体と名付けた)を形成して移行する事、VMCは移行前に先行して細胞内を駆け巡り、原形質連絡を探し求める姿を観察するに至った。さらに移行タンパク質(MP)のみならず、複製タンパク質もVMC内に存在すること、両タンパク質がVMCの状態で隣の細胞へと移行する事が、ウイルスの移行の本質である事を明らかとした。また分泌経路としられる小胞輸送経路とは別の経路で隣の細胞へと移行する事も示した。 さらにわれわれは、確立した解析手法をもちいて、次世代のモデル植物として期待されるMicro-Tomと呼ばれるトマトの病原抵抗性、ウイルス抵抗性の遺伝子の作用機作、植物細胞内の内膜系の因子との相互作用の有無、昨今ウイルス抵抗性に関わる事がしめされたRNAサイレンシングに関与する因子の細胞内局在を検討した。その過程で、多くの知見が得られ、本成果報告書にあるような成果、論文発表、学会発表等を行った。植物病理学の世界で、バイオイメージング技術の導入と確立、そして応用という非常に斬新な切り口による解析結果を得ることに成功した。
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