研究課題/領域番号 |
16380067
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用生物化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉村 悦郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (10130303)
|
研究分担者 |
田代 充 明星大学, 理工学部, 助教授 (40315750)
中西 啓仁 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (80282698)
田代 櫻子 (田代 桜子) 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (40328555)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
|
キーワード | アルミニウム / 黒麹菌 / 2-シソプロビルリンゴ酸 / 出芽酵母 / シロイヌナズ / イソプロピルリンゴ酸 |
研究概要 |
Alは酸性土壌における植物生育阻害因子のひとつとして知られている。この解毒には、有機酸によるAlキレートの形成が知られている。黒麹菌はクエン酸発酵で大量のクエン酸を菌体外へ放出する。従って、黒麹菌にはAlに耐性の因子、特にクエン酸の合成と分泌に関わる遺伝子の存在が示唆される。このような観点から、出芽酵母を用いたスクリーニング系を開発し、黒麹菌由来のcDNAで形質転換し、7個の遺伝子の取得に成功した。これらは、クエンの合成と分泌には直接関わっていなかったものの、出芽酵母が分泌する有機酸、2-イソプロピルリンゴ酸の合成に寄与していると推定された。出芽酵母の遺伝子破壊株を用いた実験から、2-イソプロピルリンゴ酸の分泌がAl耐性に寄与することが判明したために、シロイヌナズナにおいても2-イソプロピルリンゴ酸の分泌能の向上を図った。その合成に関わる遺伝子、2-イソプロピルリンゴ酸合成酵素(AtIMS)を三種、シロイヌナズナからクローニングし、それぞれの形質転換体を得た。これらの植物のAl耐性能を調べたところ、現在までのところベクターコントロールと比べて有為な差は得られていない。今後、2-イソプロピルリンゴ酸の合成量、分泌量を測定することが必要である。従来は、TCAサイクルに関与する有機酸でAl耐性植物が得られていたが、本研究で用いた2-イソプロピルリンゴ酸はアミノ酸合成に関与している。したがって、今後の研究により、高高率なAl耐性植物の創生が可能になると期待される。
|