研究課題
基盤研究(B)
アルコールの蛍光不斉誘導体化試薬2-(2,3-anthracenedicarboximido)cyclohexanecarboxylic acid (1)を開発し、メチル分岐1級アルコール、及び2級アルコール類の^1H-NMR及び逆相HPLCによる分岐不斉識別能について評価した。^1H-NMRでは水酸基からメチレン鎖で8結合程度隔てられた分岐不斉を、また逆相HPLCでは14結合程度隔てられた分岐不斉を識別可能で、特にHPLC法では10^<-15>モルレベルでの検出が可能あった。更に、2級水酸基の不斉識別も可能で、分岐鎖2級アルコールの分岐、及び水酸基の同時に不斉識別ができた。この方法をアミノ化合物に適用するため、試薬1を酸塩化物とした試薬を合成し、分岐アミン類に適応した結果、アルコール類と同様に分岐、及びアミノ基の不斉識別が可能であった。この方法を用い、分岐不斉を有するNiphatesin Dの高感度不斉識別法を確立した。また、この方法を昆虫(ラセンウジバエ、穀ゾウムシの性フェロモン)の粗抽出物からの微量のフェロモンの検出などに応用し、LC-LC法及び試薬の両エナンチオマー体を用い標識するクロスチェック法により微量フェロモンの光学活性体の検出、組成分析を実現し、高い実用性を実証することができた。一方、D-グルコサミン骨格を有する試薬を設計・合成した。誘導体化はルイス酸を用いたグリコシル化反応により、糖の1位にβ選択的に導入することが可能であった。得られたジアステレオマー誘導体は、^1H-NMR、HPLC法では試薬1と同様、高い分岐不斉識別能を有し、特に、α-トコフェロールの8種の光学異性体を分離するなど、多分岐アルコールに対して高い不斉識別能を発揮した。
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