研究課題/領域番号 |
16380153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 沖縄国際大学 |
研究代表者 |
廣瀬 牧人 沖縄国際大学, 産業情報学部, 教授 (20279417)
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研究分担者 |
名城 敏 沖縄国際大学, 経済学部, 准教授 (70131977)
兪 炳強 沖縄国際大学, 産業情報学部, 教授 (80310069)
安里 肇 沖縄国際大学, 産業情報学部, 教授 (90258682)
松田 友義 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70159151)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 栽培履歴情報 / 沖縄産マンゴー / 食の安全 / ブランド力 / トレーサビリティ / 糖度・酸度 / 認証 / 生産者のマインド / 糖度・酸味 / IT / ユビキタス |
研究概要 |
本研究は、他地域産マンゴーとの比較分析や国内外の生産者段階での栽培履歴情報のIT活用型蓄積・開示システムの実態調査に基づく比較研究を行い、沖縄産マンゴーのブランド力の強化と言う観点から、生産者段階で品質や栽培履歴等の情報蓄積とその開示が行える生産情報システムを普及するための基本要件について検討し提言することを目的としている。調査研究の結果、得られた知見は次のとおりである。 (1)沖縄県内のマンゴー生産者は、栽培履歴情報の蓄積・開示を前提としたトレーサビリティシステムの導入によるブランド力の強化を促進しようとするインセンティブが働いていない。 (2)沖縄県産マンゴーの購買者は、生産者のこだわりや果実の外見からでは判断できないような情報の提供を求めている。 (3)前提の厳しい試論的な推計であるが、栽培履歴の情報化に伴いマンゴー生産者に発生する費用と時間は、平均売上額の1%強程度、自家労働時間の7%弱と見積もられる。 (4)沖縄県産マンゴーのトレーサビリティシステムを直ちに構築することは、生産者の経営意識や経営管理手法、生産者も含めた全関係者に発生する追加的な作業時間や経費等に対する負担感が阻害要因となって実現性に乏しい。 (5)品質比較調査の結果、沖縄県産マンゴーは、食味において、他産地産のマンゴーとの差別化を可能とする独自性を有している。 以上のことから、栽培履歴情報システムの普及要件は次のとおりである。 (1)既存の流通方法や経路にとらわれず、具体的な便益が直裁に認識され得るような新たなマンゴー販売システムの開発と実運用が求められる。 (2)「沖縄産」としての品質保証をするため、独自の認証制度の創設かGAPや有機認証等の既存の認証制度の活用が必要である。 (3)「ネットワーク社会」の利便性を日常の実生活の中で特段の意識をすることなく体感できるような地域の情報インフラの整備が必要である。
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