研究課題/領域番号 |
16380157
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
三沢 真一 (三沢 眞一) 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30018791)
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研究分担者 |
有田 博之 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40313506)
大久保 博 山形大学, 農学部, 教授 (80203735)
近藤 正 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教授 (70279503)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2006年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2005年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | 水田 / 生物 / 共生 / トキ / ドジョウ / 水質 / 承水路 / 環境保全型農業 / 水環境 / 冬季湛水 / ワンド / 水管理 / 江 / 深水管理 / 地帯力 / 無農薬有機栽培 / 野生復帰 / 水田用魚道 / コルゲートパイプ |
研究概要 |
本研究では、トキの野生復帰を念頭に、対象生物をドジョウに絞り込んで検討を行った。そこで、まず水田や水路におけるドジョウの生息状況や動態を明らかにした。対象地域の水路はかなり傾斜があり、滝や落差工がある中山間地の水路であるが、ドジョウが数多く生息していることが分かった。これらのドジョウの供給源は上流の常時湿田状態にある棚田であることを明らかにした。水路のドジョウは水路中にフトン篭があったり、丸太を連続的に横断方向に入れて流れに止水域を作った所では、そこを出水時の避難場として活用している事が判明した。フトン篭の効果については実験でも検証した。 農地の整備手法については、佐渡でよく見られる承水路(佐渡では江と呼んでいる)がある水田で生物が多く生存していることが明らかにした。傾斜地の水田では上段側の法尻に幅50cm程度深さ30cm程度の江を設置することを提案した。 生物にやさしい農法でもある深水栽培を実施する際に農地として備えなければならない条件を提示した。 また栽培方法別の肥料成分などの物質収支を八郎潟の水田で調査した結果を示した。 圃場整備をすると暗渠排水を排水路に自然排水する関係で、排水路敷高と田面の高低差は1m以上になるのが通例である。そのために魚が水路から水田に上って来なくなっている。そこで暗渠の集水管を別に設けることによって水路と田面の高低差を縮小できることを提案した。 すでに圃場整備を実施したところでは、コルゲートパイプを用いた水田魚道を提案した。コルゲートパイプは可擁性に富むので、加工も不要でそのまま伏せれば良いだけなので、設置が極めて容易でコストもかからないという利点を持っている。室内実験と現地実験で極めて少ない流量でドジョウが遡上するという結果を得た。
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