研究課題/領域番号 |
16380203
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (90250498)
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研究分担者 |
小沼 操 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 教授 (70109510)
落合 謙爾 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (80214162)
高木 道浩 神戸大学, 農学部, 助手 (90301283)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,700千円 (直接経費: 15,700千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2004年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | マレック病 / マレック病ウイルス / BACクローン / meq遺伝子 |
研究概要 |
野外でワクチンブレークを起こす超強毒マレック病ウイルス(vvMDV)の生物学的性状を解明や病原性進化に伴う変化の同定を行い、我々が同定したL-meq遺伝子を応用して野外で発生するワクチンブレークに対応できる新規のワクチンを開発するを目的に行った。 国内のvvMDVの性状を解析するため、野鳥や日本国内で発生したワクチンブレーク鶏より材料を採取して、従来報告されているvvMDVとの比較を行った。野鳥由来や国内分離MDVのmeq遺伝子(MDVの発癌遺伝子)は従来報告されているvvMDVと高い相同性を示したが、報告されていない変異も同定された。またgB遺伝子に北海道株特異的な遺伝子変異を、野鳥由来や国内分離MDVの一部のgL遺伝子には、vvMDVで報告されている変異を同定した。これまでMDVの強毒化に伴うmeqの多型が同定されているので、今回同定した変異がmeqの機能にどのような影響を及ぼすかを解析した。従来報告されているvvMDVのmeqは高い転写活性を示し、転写活性化ドメインにおける多型が重要であることが示唆された。北海道株等で同定したmeq遺伝子の転写活性化ドメインにおける特異的な変異について検討したが、その変異による転写活性能の上昇は顕著ではなかった。弱毒株等で同定したL-meqはmeqの転写活性化を抑制することが示され、vvMDVの潜伏感染維持のためにウイルス複製を抑制する可能性が示された。次にマレック病腫瘍細胞株において特異的に発現するmeq転写変異体(Δmeq)の腫瘍形質維持や細胞死への関与について解析した。Δmeqはアポトーシス誘導時に発現が上昇し、他のmeq遺伝子産物の転写活性を抑制した。以上よりΔmeqは抑制因子としてL-meqやmeqの機能を阻害し、アポトーシスやMDVの再活性化に関与しており、細胞死誘導型新規ワクチンへの応用の可能性が示された。
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