研究課題/領域番号 |
16380206
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上塚 浩司 (2006) 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (60251419)
土井 邦雄 (2004-2005) 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70155612)
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研究分担者 |
熊谷 進 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (60109965)
小野寺 節 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (90012781)
塩田 邦郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (80196352)
中山 裕之 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (40155891)
上塚 浩司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60251419)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 胎児毒性 / 胎盤毒性 / 細胞周期 / アポトーシス / 神経前駆細胞 / p53遺伝子 / 環境化学物質 / CYP / 胎児中枢神経障害 / 5-azacytidine / hydroxyurea / etoposide / p53 / 5AzC / CYP inducer / T-2toxin / 胎盤 / 母体肝臓 / 胎児肝臓 / 妊娠動物 / 胎児脳 / Ethylnitrosourea / 胎児中枢神経傷害 / マイクロアレイ解析 / Ara-C / CYP inducers |
研究概要 |
本研究の目的は、母体-胎盤-胎児を単位として、環境化学物質の示す胎児毒性の発現機構を分子・遺伝子のレベルで多面的に解析することである。 Ethylnitrosoureaを用いた検索では、胎児中枢神経傷害の修復期に働く遺伝子の発現プロファイル等を明らかにした。5-Azacytidineを用いた検索では、傷害機構にp53依存的なものと非依存的なものがあり、このような傷害に対し胎児脳が修復能を有することを示した。HydroxyureaおよびVP-16でも、マウス胎児での脳細胞周期停止とアポトーシスのp53に関連した誘導が示された。また、Cytosine arabinosideについては、胎盤にも胎児中枢神経とほぼ同様な機構でアポトーシスが惹起されることを示した。 妊娠期のラット母体肝臓の薬物代謝酵素発現について検討し、妊娠期間から出産にかけて多くのCYP isozymesの発現が抑制され、離乳時に回復することを明らかにした。妊娠ラットにCYP誘導剤を投与した際の母体肝臓、胎盤および胎児肝臓での第II相薬物代謝関連遺伝子の発現プロファイルは、第I相薬物代謝関連遺伝子と同様であった。 T-2 toxinでは、母体肝臓、胎盤および胎児肝臓にapoptosisが観察され、その発現には酸化ストレスによるMEKK1-JNK-c-Jun pathwayの活性化が重要な役割を果たしていることが示された。 このように本研究により、従来から知られていた化合物の胎児への直接作用のみならず、胎盤への影響、さらには妊娠期の母体薬物代謝能の変動も明らかとなった。化合物による胎児毒性発現はきわめて複雑な要素から構成されており、その多面的な解析が重要であることが示唆された。
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