研究課題
基盤研究(B)
細胞の移動、運動能力は、動物の生体内において創傷治癒、がんの浸潤、血管新生などさまざまな重要な役割を持っている。細胞の移動、運動能力を制御、阻害することができれば新しい抗転移剤、抗がん剤の開発に貢献できると考えられる。本研究では申請者らがこれまでに単離していた新規接着領域裏打ち蛋白質ビネキシンのノックアウトマウス、ノックダウン細胞を用い、ビネキシンの創傷治癒過程、細胞のがん化などにおける役割の解明を目指した。1)創傷治癒過程の解析-ビネキシンノックアウトマウスと培養表皮細胞を用い、ビネキシンが上皮細胞増殖因子受容体の活性化と局在を制御することで、in vitroにおいてもin vivoにおいても創傷治癒を促進することを明らかにした。また、上皮細胞増殖因子受容体の活性化レベル上昇のメカニズムについても解析した。2)細胞増殖シグナルの足場依存性-ビネキシンによるERK活性化の足場非依存性誘導について検討し、ビネキシンがERKの不活性化過程を抑制していることを明らかにした。また、ERKの不活性化過程が細胞増殖シグナルの足場依存的制御に寄与していることを接着系動物培養細胞で初めて示した。3)細胞骨格と細胞接着における機能-細胞の運動、浸潤能が高いHT1080細胞のビネキシンβの発現を抑制したところ、細胞の接着そのものには影響しなかったが、細胞の伸展を抑制した。これには活性型低分子量Gタンパク質の量が局所的に減少していることが関与していた。また、低分子量Gタンパク質の下流でアクチン重合を制御するWAVE2とビネキシンが特異的に結合し、そのリン酸化と量を制御していることも明らかにした。
すべて 2008 2007 2006 2005 2004 その他
すべて 雑誌論文 (51件) (うち査読あり 19件) 学会発表 (13件) 備考 (1件)
FEBS Lett 580
ページ: 4288-4295
Exp Cell Res 313
ページ: 1830-1838
Biochem J 401
ページ: 597-605
J Biol Chem 282
ページ: 14868-14874
Hepatology 46
ページ: 188-199
生体の科学 58
ページ: 430-431
ページ: 1830-8
ページ: 188-99
ページ: 14868-74
Seitai-no-Kagaku 58
J Biol Chem 287
Exp Cell Res (in press)
J Biol Chem 281
ページ: 10760-10768
Genes Cells 11
ページ: 281-292
ページ: 971-982
J Lipid Res 47
ページ: 791-802
実験医学 24
ページ: 1991-1997
ページ: 281-92
ページ: 4288-95
ページ: 971-82
ページ: 10760-8
Jikken Igaku 24
J Cell Biol 169
ページ: 459-470
FEBS J 272
ページ: 6052-6066
Biochem Biophys Res Commun 336
ページ: 239-246
Pathol Int 55
ページ: 639-643
10017125838
ページ: 459-70
Febs J 272
ページ: 6052-66
ページ: 239-46
ページ: 639-43
J Biol Chem 279
ページ: 34570-34577
ページ: 15091-15095
Drug Metab 5
ページ: 1-10
Biochem Biophys Res Commun 324
ページ: 262-268
Curr Drug Metab 5
ページ: 34570-7
ページ: 15091-5
ページ: 262-8
http://www.biochemistry.kais.kyoto-u.ac.jp/