研究課題/領域番号 |
16390015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川原 茂敬 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助教授 (10204752)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 瞬目反射条件付け / 小脳 / 海馬 / 学習 / 記憶 |
研究概要 |
瞬目反射の古典的条件付けにおける小脳、海馬および内側前頭前野の役割を検討した。 1.GluRδ2欠損マウスにおける小脳依存性の検討 小脳皮質の機能に重篤な障害を持つGluRδ2欠損マウスは海馬依存的に短トレース課題(トレース時間が短いトレース課題)を学習する。本項目では、その小脳依存性について検討した。GluRδ2欠損マウスを短トレース課題で条件付けた後、両側の小脳を吸引破壊した。2週間の回復期間の後に再条件付けを行ったところ、記憶保持に重大な障害が見られたが、その後、再学習した。この結果は小脳の皮質機能が大きく障害されているマウスにおいても小脳依存的に学習することを示すとともに、小脳が無くても補償的に他のメカニズムにより学習が可能であることを示唆した。 2.野生型マウスにおける小脳依存性の検討 野生型マウスにおける瞬目反射条件付けの小脳依存性を、海馬依存性の低い遅延課題、および、海馬依存性の高い長トレース課題を用いて検討した。上記同様に、学習後破壊による顕著な記憶障害とその後の再学習が認められた。 3.GluRδ2欠損マウスの海馬θ波の解析 GluRδ2欠損マウスの海馬θ波を解析したところ、野生型マウスに比べてθ波の割合が有意に低かった。学習が進むにつれて野生型マウスにおいてθ波が減少したが、GluRδ2欠損マウスでは軽微であった。この結果は、小脳機能に障害を持つマウスでは学習中を含めて海馬の機能が野生型マウスとは異なることを示唆した。 4.トレース課題における内側前頭前野の役割 ラット内側前頭前野にNMDA受容体阻害薬であるAPVを局所投与したところ、毎日の学習前あるいは学習後の阻害により長トレース課題が顕著に障害されることが明らかとなった。この結果は、内側前頭前野のNMDA受容体が、記憶獲得の初期過程および記憶固定化の初期過程に重要な役割を果たすことを示唆した。
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