研究課題/領域番号 |
16390019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 一夫 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (20174782)
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研究分担者 |
松本 直樹 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教授 (40239108)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2006年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2005年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2004年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | カーゴレセプター / レクチン / VIP36 / ERGIC-53 / MCFD2 / pH依存性 |
研究概要 |
ERGIC-53にFLAGタグを付加し細胞内に発現させ、同時に発現させたHAタグ付加VIPL、VIP36との相互作用をプルダウンアッセイにより検討した。VIPL、VIP36はいずれも沈降し、しかも沈降したVIP36はendo H耐性であり、ゴルジ体で相互作用していることが予想された。MCFD2は、可溶性ERGIC-53とカルシウム存在下で結合し、他のVIPL、VIP36とは結合しなかった。表面プラズモン共鳴を用いた解析ではCa濃度に感受性が高く、特に0.2から0.1mMに低下することによりKaが1/100に低下した。F5F8D患者由来のMCFD2とERGIC-53のKaは正常の1/1,000〜1/10,000と低かった。MCFD2の結合によりERGIC-53の糖結合活性が検出できるようになり、この結合によりリガンドの捕獲・遊離を制御しているこが示された。細胞内ではERとGolgiの中間にCa濃度が極めて低いERGICという領域があるが、Golgiへ輸送する際にERGICで積荷を遊離することが示唆された。 in vitroの実験から、VIP36同士の相互作用により多量体化が起こり、糖に対する親和性が上昇すると予想された。この相互作用をYGFPとEGFPをそれぞれ付加したVIP36を細胞内に発現させ、FLETにより検討した。その結果、細胞内でも相互作用していることが示されたが、オルガネラの特定はできなかった。また、VIP36をプルダウンした際に、恒常的に沈降するタンパク質を見いだし、シャペロンBipと同定した。両者の相互作用は恒常的であること、VIP36はendo H耐性であることからGolgiから戻ったVIP36が結合すること、免疫電顕の観察像からER内で起こっていることを突き止めた。 可溶性ERGIC-53,VIP36,VIPLを用い、SA-PEを介した4量体化プローブを作製し、サイトフローメトリーで糖結合特異性を決定した。VIP36はManα2Manα2Manの側鎖をもつ高マンノース型に、一方、VIPLはM9、ERGIC-53はM8Bに強い親和性を示した。これらの結果から、リガンドの積荷糖タンパク質は、CNXからVIPL、VIPLからFRGIC-53へと順番に受け渡されることが示唆された。 他に、CD8-CD3zetaを用いたcell surface displayレポーター細胞系を確立し、ランダム変異導入VIP36のスクリーニングを行った。
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