研究課題/領域番号 |
16390047
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 富山大学 (2005-2006) 富山医科薬科大学 (2004) |
研究代表者 |
大谷 修 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (90127548)
|
研究分担者 |
大谷 裕子 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (10313595)
松尾 光浩 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (70361954)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
|
キーワード | リンパ管 / リンパ管内皮細胞 / リンパ管新生 / リンパ管再生 / 細胞培養 / 低酸素 / LYVE-1 / VEGFR-3 / 内皮細胞 / タンパク質 / 生体材料 / コラーゲン線維網 / Prox-1 |
研究概要 |
本研究は、まず、LYVE-1やVEGFR-3、Prox-1等のリンパ管特異的なタンパクに対する免疫組織化学によって、甲状腺、肺、胸膜、横隔膜、肝臓、消化管、バイエル板、虫垂、扁桃腺、リンパ節等、種々の器官におけるリンパ管分布、横隔膜におけるリンパ管の発達を検証した。その結果、リンパ管分布に関する従来の報告が証明された。また、横隔膜では、あらかじめ内皮細胞が遊走していき、その後に管を形成することが明らかになった。次に、グリーンラットおよび通常のSDラットの胸管および乳糜槽からリンパ管内皮細胞(LECs)を採取し、その培養細胞を用いて、in vitroおよびin vivoにおけるリンパ管新生・再生機構を解析することを目的として実験を行い、以下の結果を得た。(1)培養細胞は、ウェスタンブロット法および免疫組織化学によって、LYVE-1、VEGFR-3を発現していることが証明され、リンパ管内皮細胞(以下LECs)であることが確認された。(2)LECsを通常のCO_2インキュベーターで培養すると、二次元的にコンフルエントになると増殖が停止するが、低酸素下では、細胞が何層にも重なって増殖し、立体的にリンパ管網が形成されることが明らかになった。(3)LECsを自然の立体構造を保持したコラーゲン線維網上で培養すると、急速に増殖し、立体的なリンパ管網が形成されることが明らかになった。(4)LECsを幼弱ラットの腹腔内に移植すると、横隔膜のリンパ管内に入り、一部は横隔膜のレシーピエントのリンパ管壁に取り込まれ、一部は独自のリンパ管や結節を形成した。移植LECsがリンパ管形成に関与する可能性が示された。(5)グリーンラットの末梢血から採取したCD34^+細胞を低酸素下で三次元培養すると、リンパ管様の構造が形成された。このことから、末梢血中にリンパ管内皮細胞の幹細胞があると考えられる。
|