研究課題/領域番号 |
16390139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
小原 道法 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (10250218)
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研究分担者 |
習田 昌裕 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (10356256)
高橋 信弘 東京農工大学, 応用生物科学科, 教授 (80293017)
井上 和明 昭和大学, 医学部, 助教授 (90232529)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2005年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2004年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | シクロスポリン / シクロフィリン / C型肝炎ウイルス / 遺伝子複製 / 遺伝子複製阻害 / 宿主因子 |
研究概要 |
HCV感染者に対しての、唯一有効な抗HCV薬としてインターフェロン(IFN)が用いられているが、30%の患者に対してしか効果がなく、副作用も強く、より安全で有効な薬剤の開発が必要とされている。我々は、IFNとシクロスポリンAとを併用することにより、その著効率を2倍以上に高められることを見いだした。そこで、HCVの複製機構とシクロスポリンAの作用機序について解析した。シクロスポリンAを感染培養系およびHCVレプリコン系に添加し、ウイルスの複製および成熟に関して検討した。さらに同様の免疫抑制剤であるFK506およびHCVの遺伝子複製に抑制効果があると報告されているリバビリンについても検討を行った。シクロスポリンAを感染培養系に添加し、抗ウイルス効果を検討したところ100ng-1000ng/mlで50-90%の感染複製抑制効果を示した。レプリコンに対してIC50は0.5uMと非常に低濃度で遺伝子複製阻害が認められた。しかし、FK506およびリバビリンではこのような複製阻害効果は認められなかった。シクロスポリンAでHCV遺伝子複製が抑制され、FK506では抑制されなかったことからカルシニューリンを介さない経路で作用している可能性が考えられた。そこで、シクロスポリンAにより抑制されるシクロフィリンA,B,FとHcv遺伝子複製の関係を検討した。シクロフィリンAをsiRNAでノックダウンすると顕著にHCV遺伝子複製効率が抑制された。さらに、シクロスポリンAによるHCV複製阻害機序について検討し、ウイルス複製を担うウイルス側および細胞側因子の同定、ウイルスゲノムとウイルス蛋白質および細胞側因子との相互作用を明らかにすべく研究を進めている。
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