研究課題/領域番号 |
16390149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高橋 英夫 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30291404)
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研究分担者 |
上原 鳴夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144286)
小泉 俊三 (小泉 修三) 佐賀大学, 医学部附属病院, 教授 (40274584)
長崎 裕 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (50332507)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 卒後臨床研修 / 患者安全 / 安全管理 / シミュレーション / M & Mカンファレンス |
研究概要 |
患者安全を確保することは重要であり、日本の卒後臨床研修病院に於ける安全に係る管理体制、教育、勤務実態についてアンケート調査を行なった。卒後臨床研修認定病院223病院(回答率23.8%)の回答結果による案管理上の問題点は(1)臨床研修指導医研修を終了した医師による指導体制が脆弱(2)教育ツール(標準化された講義、手技の手順、シミュレーション訓練の導入等)の開発、利用の割合が低い(3)インシデントが発生した場合のバックアック体制の整備の遅れ(4)医療安全教育を実施する必要性の認識が低い(5)労働管理上の問題点として、連続勤務等の身体的負担等についての対策の遅れ といった問題点が明らかになった。特に、教育面でのマンパワー不足は共通の問題であり、その改善には教育に対するインセンティブの導入の必要性が推察された。具体的実技面での安全管理を行ううえで、存在するリスクの評価、リスクに付随する合併症の予防およびインシデントが発生した場合の対応をどのように行うべきかを、鎖骨下静脈穿刺を例にリスク分析を実施し、一覧表に集約した。結果に基づきリスク回避に必要な注意点を明らかにし、実施手順、遵守事項、研修環境の3点から安全な手技の標準手順作成の可能性が示唆される結果を得た。更に手技に付随する各々のリスクを容易に理解することが可能であるようなIT教材の試作を行なった.特にシミュレーション訓練については、米国の主要な教育施設の視察および資料の検討により、実施上の注意点及び今後の問題点を要約した。品質管理の方法論を用い、病院システムおよび業務改善を通じての安全の向上に有益と考えられるMorbidity & Mortalityカンファレンスの実施状況についても米国の代表的施設への視察を実施した結果、教育上の見地からM&Mカンファレンスを広める必要性を確認した。
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