研究課題/領域番号 |
16390150
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松尾 博哉 神戸大学, 医学部, 教授 (60229432)
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研究分担者 |
高田 哲 神戸大学, 医学部, 教授 (10216658)
田中 恵子 神戸大学, 医学部, 助教授 (30290357)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 在住外国人 / 母子保健 / 外国語医療支援 / 医療通訳 / 在住外国人女性 / 小児救急 |
研究概要 |
神戸市内で外国人が集積している病院において、母が外国籍であることが母子保健上のリスク要因となりえるかを検討した。調査は須磨区にある若宮病院産婦人科(ベトナム人集住地域)と灘区にある神戸海星病院産婦人科(欧米人集住地域)で実施した。若宮病院では外国人妊産婦と日本人妊産婦との間で早産率や分娩時の出血量、分娩後のHb値に明らかな違いは認められなかった。帝王切開率については日本人10.3%に対して外国人24.1%と外国人のほうがやや高い傾向を示した。産科麻酔は外国人で有意に多かった。新生児に関しては、外国人において巨大児が多かった。神戸海星病院はカトリックの奉仕の精神に基づいた医療活動を行っている。外来診療部では、17力国語対応の40名の登録されたボランティアが外来スタッフ30名と共に外国人への対応している。妊娠期の産科学的因子に関しては、血液型は外国人では日本人に比して有意にRh(-)が多かった。流産の既往には外国人と日本人の間に差は観察されなかった。妊娠期合併症では、「貧血」や「妊娠中毒症」は日本人に多い傾向が、「切迫流産」と「切迫早産」は外国人で多い傾向がみられた。分娩期の産科学的因子に関しては、外国人で「選択的帝王切開」ならびに「緊急帝王切開」が多い傾向にあり、日本人では誘発・促進分娩が多い傾向が見られた。 我々が開発した多言語間医療用自動翻訳システムは実際の診療場面を想定し、リアルタイムに患者と医師が画面上で、主訴,現症,検査,治療,説明などについて多言語間での会話が行なえることから、外国人診療において極めて有用性が高いと考えられる。小児救急ならびに産婦人科日本語文例はそれぞれの複数の専門医により作成され、さらに、英語、中国語、ポルトガル語、スペイン語をそれぞれ母語とする医師により外国語に翻訳された。本システムの開発上重要な点は医療用文例用語作成・翻訳とそれをコンピュータ上に表示させるためのソフトウエアシステムの開発の2点である。汎用的なWindowsのOS(windows 2000または同XP)を搭載したノート型Pc上において単体で動作が可能である。
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