研究課題/領域番号 |
16390176
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
田中 勇武 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (00038035)
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研究分担者 |
森本 泰夫 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (30258628)
大神 明 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教授 (40301692)
大藪 貴子 (大薮 貴子) 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助手 (20320369)
大和 浩 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教授 (90248592)
長友 寛子 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助手 (10369077)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2004年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 低濃度慢性吸入曝露 / 慢性影響 / シリコンカーバイドウイスカ / 過負荷 / 排泄遅延 / 管理濃度 / 繊維状物質 / 繊維性変化 / 難溶解性浮遊物質 / 吸入性流子 / 気管内注入試験 / 肺繊維化 / 吸入曝露試験 / 肺ガン / 吸入性粒子 / 肺線維化 / 吸入曝露実験 |
研究概要 |
わが国の産業界で使われている化学物質は、約5万種類あり、需要の多様化に伴い、毎年、数百種類以上の新規化学物質が生産されている状況ある。化学物質は、産業の発展や豊かな生活の実現のために大きく貢献しており、現代の社会生活には欠くことのできないものであるが、反面、有害性を持つものも多く、その取扱いによって、人の健康に影響を及ぼすことがあるため、適切な管理が必要となる。 これらのリスクを管理するためには、その有害性の大きさと曝露される量を把握し、これに基づき、リスクの大きさを評価することが求められる。有害性については、変異原性試験またはがん原性試験が法的に義務付けられているが、難溶解性の粒子状物質については、有効な試験方法とはなっていない。 難溶解性の浮遊粒子状物質としては、石綿や結晶性シリカに代表されるように、曝露されて2,30年後にじん肺、肺がん、中皮腫を発症させるものがある。新規に開発されている化学物質のなかには、同様な有害性を有したものも含まれる危険があるため、難溶解性の浮遊粒子状物質における有害性予測システムを確立することを目的とする。目的達成のため、結晶質シリカをポジティブ対照物質として、新規に開発された繊維状と粒子状と形状の異なる同一の化学組成を持つチタン酸カリウムとこれから需要が伸びることが予測されるシリコンカーバイドウイスカを試験試料とし、5段階のステップ、すなわち、理化学的試験、in vitro試験、気管内注入試験、短期吸入曝露試験、長期吸入曝露試験を段階的にかつ組織的に実行し、それらのデータを統合することにより、有害性を評価方法を確立するとともに、これを普遍化し、難溶解性浮遊粒子状物質のすべての物質に応用できるシステムの確立を構築した。 特に粒子形状の違いによって肺内の挙動や滞留性の異同が明白にされることにより、新規化学物質の開発の方向性に示唆を与える結果が得られた。
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