研究課題/領域番号 |
16390178
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田宮 菜奈子 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (20236748)
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研究分担者 |
山本 秀樹 岡山大学, 大学院環境学研究科, 助教授 (50243457)
田口 豊郁 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (30197248)
紙屋 克子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90272202)
川口 孝泰 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40214613)
松田 ひとみ 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (80173847)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 高齢者施設ケア / TQM(Total Quality Management) / アウトカム評価 / 転倒 / ケアの質 |
研究概要 |
米国老人施設ケア監査データと同様のMDSデータによる施設ケアの質の評価システム構築・データベース化については、一療養型施設(698床)において、計画通りに実施することができた。最終年度は、蓄積した縦断データをもとに2年半分の全入所者1101名分を分析した。全期間の継続入所者(207名)について要介護度の推移に対するQIの影響をみた分析では、QI20(抗不安薬または睡眠薬の服用)、QI24(褥創),QI15(脱水)が、有意な影響要因であった。施設における睡眠薬の投与と要介護度低下の関連を縦断的データで示すことができたことは意義深く、他の2要因も米国の施設ケア監査において忌避項目とされており、MDSによるQIモニターがわが国の高齢者施設ケアの質の評価としても有用であることが示唆された。最終年度では、要介護認定情報・BMIなどの栄養関係データもリンクさせ、総合的にケアの質を評価できるシステムを整備した。これらもあわせた縦断的分析は今後の課題である。次に、転倒に着目した分析においては、老人保健施設2施設、介護老人福祉施設、療養型医療病床における過去の転倒記録から転倒要因の分析を行い、施設の種類や個別の施設環境によって転倒の要因がかなり異なり、各施設個別のデータ分析が重要であることを示した。さらに、車椅子ブレーキが問題であるケースを対象とした自動ブレーキつき車椅子利用の介入においては、使用前後において転倒発生頻度の低下が見られた。 また、施設ケアTQM(Total Quality Management)の視点においては、介護労働における安全の概念と提供する質の両者の視点が必要であることを示した。 上記の本研究の成果を核に、研究協力者らの共同著書として、質の高い施設ケアのためのテキストを最終年度中に出版するべく準備したが発行は2007年末となる予定である。
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