研究課題/領域番号 |
16390188
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 国立国際医療センター(研究所) |
研究代表者 |
中村 哲 国立国際医療センター(研究所), 室長 (40207874)
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研究分担者 |
千種 雄一 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (20171936)
波部 重久 (波辺 重久) 福岡大学, 医学部, 講師 (70037430)
三好 美紀 独立法人国立健康・栄養研究所, 特別研究員 (30361463)
二瓶 直子 国立感染症研究所, 客員研究員 (70425677)
鈴木 琴子 国立大学法人東京学芸大学, 教育学部, 講師 (90320051)
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院・生命科学医療センター, 教授 (80207802)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2006年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 感染症 / 社会医学 / 寄生虫 / 応用動物学 / 生態学 / 地理情報システム / 応用動物 / ラオス / 肺吸虫症 / 診断 / 空間疫学 / 中間宿主 |
研究概要 |
本研究を通じてラオス国で肺吸虫症感染者の存在、または存在が強く示唆される地域として南部アタプー県およびチャンパサック県、中部サバナケット県、ビエンチャン県、北部ルアンナムター県内の計7郡を特定した。特に、主な調査地としたビエンチャン県の有病地Hinheup郡で得たサワガニ(Potamonlipkei ;7個体)および別種のサワガニ(Chulathelphusa brandti ;5個体)から681個のメタセルカリアを回収した。カニへの寄生数は少なかったが、既知のヒト肺吸虫である広口肺吸虫(Raragonimus heterotremus)およびウエステルマン肺吸虫(P.mestermani)を確認した。さらに他の比較的多く回収されたセルカリアにっいて、実験用のイヌを用いて得た成虫の形態から、ラオスでは未報告のハリナスタ市吸虫(P.harinasutai)およびバンコク肺吸虫(P.bankokensis)の存在を本研究で初めて明らかにした。またネコ、ラットを用いた感染実験の結果からハリナスタ肺吸虫のラットへの感染実験では宿主体内において3ヶ月ほどで死滅すること初めて明らかにした。さらにバンコク肺吸虫(P.bankolkuensis)ではイヌからの回収率が高い(80%)ことを確認した。ヒト起因種に関しては、Hinheub郡住民調査で得たヒト肺吸虫症の喀痰6例の検体にっいて、本研究で確立した虫卵を用いた種特異遺伝子(ITS2)検出系(PCR法)を用いて種を同定した結果、これらのヒト肺吸虫症例は全て広口肺吸虫に合致した。このことから、同地区においては、ヒト肺吸虫症の主な起因が広口肺吸虫であることが強く示唆された。
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