研究課題/領域番号 |
16390192
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 富山大学 (2005-2006) 富山医科薬科大学 (2004) |
研究代表者 |
滝澤 久夫 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (90171579)
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研究分担者 |
畑 由紀子 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教務職員 (30311674)
小湊 慶彦 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30205512)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | ABO遺伝子 / アンチセンスRNA / Nbox / bHLH因子 / 転写調節 / FUT1遺伝子 / FUT2遺伝子 / ABO式血液型遺伝子 / N-box配列 / ABO遺伝子上流域 / 転写制御 / 反復配列 / ABO式血液型合成酵素 / フコース転移酵素 |
研究概要 |
ヒトの血液型を示すABH抗原の生合成過程には、糖転移酵素がはたらく。A及びB抗原は、特異的糖転移酵素による糖の逐次付加によって合成される末端糖鎖である。これら糖転移酵素の糖転移反応には、前駆体であるH構造を合成するための基幹糖鎖へのα(1,2)フコース修飾が必要となる。ABO式血液型に関与する糖転移酵素の発現調節及び組織特異的な発現について、より深く理解するためには分子生物学的アプローチによる両遺伝子の発現を調節するメカニズムの理解が必要となる。 遺伝子の転写調節機構としてnon-codingRNAの存在が注目されている。そこでABO遺伝子の転写開始点を中心に調べたところアンチセンス転写が認められ、転写調節の一部を担うことが示唆された。今後はFUT1及びFUT2遺伝子領域についても同様な機構の存在を追求する。 さらに、ABO遺伝子発現において上流域に認められるNbox配列によりnegativeに制御されていること及びこの抑制領域であるNboxにはRACPと命名したタンパク質が結合することを明らかにした。NboxはbHLHファミリーによって認識される。転写調節因子であるbHLHファミリーは、様々な器官・細胞タイプの発生段階で重要な役割を果たしている。以前我々は、ABO遺伝子とα(1,2)フコース転移酵素をコードしたFUT1及びFUT2遺伝子は共発現していることを報告している。FUT1及びFUT2遺伝子上流域の塩基配列を調べたところ、bHLHタンパク質の推定結合サイトが認められた。このことからFUT1及びFUT2遺伝子の発現においても、bHLHファミリーは重要な役割を果たしていると考えられる。それ故に、今回見つけたRACPを含むNbox結合タンパク質は、ABH抗原に関与する糖転移酵素をコードする遺伝子の発現段階において、協調的発現調節に関わっていることが示唆された。
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