研究課題/領域番号 |
16390227
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小川 峰太郎 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (70194454)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2005年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2004年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | 血管内皮細胞 / 心筋細胞 / 血管平滑筋細胞 / 中胚葉 / 胚性幹細胞 / 細胞運動 / 細胞接着 / 転写因子 / 試験管内分化 / タイムラプス解析 |
研究概要 |
マウスES細胞から試験管内で分化させた中胚葉細胞による血管内皮細胞、血管平滑筋細胞および心筋細胞への分化をクローンレベルで同時に検出する実験系を構築した。その結果、中胚葉細胞集団中に血管内皮細胞、血管平滑筋細胞および心筋細胞への三分化能を持つ前駆細胞(心血管前駆細胞)を見いだした。クローンレベルでの解析により、心血管前駆細胞からそれぞれの単能性前駆細胞に順次分化する過程で心筋細胞への分化能が比較的後期まで保存されることを明らかにした。 蛍光蛋白で標識したVE-カドヘリンおよびクローディン-5を内皮細胞特異的に発現するES細胞を作製し、内皮細胞の運動におけるアドヘレンスジャンクションおよびタイトジャンクションの調節をタイムラプス解析する実験系を構築した。内皮細胞は細胞間ジャンクションを維持したまま運動するが、特に細胞運動の先端部では接着装置の動的なリモデリングが起きていることを明らかにした。 転写因子FOXO1を欠損する内皮細胞はVEGF刺激下での伸長応答を起こさず異常な形態を示すことを見いだした。foxo1欠損ES細胞を基礎にしてテトラサイクリン制御下にFOXOファミリー転写因子の発現をレスキューする実験系を構築し現在その解析を進めている。Notchシグナルによる内皮細胞の増殖抑制にFOXO1が必要であることを見いだし、FOXO1が内皮細胞において多様な機能を担うことを明らかにした。 VE-カドヘリンのプロモーター制御下にCreリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスを作製し、VE-カドヘリンを発現する細胞の系譜的追跡を行い、心臓の虚血部位における血管再生に伴う血管前駆細胞の動態を解明した。 血管内皮細胞が備える血液分化能において転写因子c-Mybが機能的役割を持つことを、ES細胞を用いたc-Myb誘導発現系で明らかにした。
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