研究概要 |
1)心筋細胞特異的優性劣性NRSF過剰発現マウス(・-MHC-dnNRSF-Tgマウス)の左室のCDNAアレイで発現亢進している遺伝子群の中でNRSE配列を有している遺伝子をNRSFの標的遺伝子候補と設定した。その中にはG蛋白質ファミリであるGalphaO(G・o)、ドーパミン受容体のサブタイプであるD2受容体、Neuropeptideファミリーであるneurotensinに対する2型受容体(NTSR2)、さらにはHCN2,HCN4,HCN1,CACNA1Hなどのチャンネル遺伝子が含まれていた。 2)上記の遺伝子群の、急性心筋梗塞や、大動脈縮窄モデル、さらにはDah1食塩感受性ラット等の心不全モデルにおける発現様式を検討した。その結果、これらの遺伝子は必ずしも一様のパターンで動くわけではなくNRSF/NRSE系のみで制御されていないことが証明された。 3)NRSE配列の下流にLacZを結合させたレポーター遺伝子を作成し、それを発現するレポーターマウスを作製した。このマウスに心不全刺激を加えることにより、LacZが発現量が増加するかを検討して確認することにした。既にレポーターマウスは生まれてきており、・-MHC-dnNRSF-Tgマウスと交配することにより正常状態でもLacZが発現するかを確認している。 4)・-MHC-dnNRSF-Tgマウスで野生型マウスより発現亢進している遺伝子でNRSE配列を有している、G蛋白質ファミリであるGalphaO(G・o)、ドーパミン受容体のサブタイプであるD2受容体、Neuropeptideファミリーであるneurotensinに対する2型受容体(NTSR2)、さらにはHCN2,HCN4,HCN1,CACNA1Hなどのチャンネル遺伝子のなかから、Gαo、とCACNA1Hの心筋特異的過剰発現マウスを作製した。・-MHC-G・o-Tgマウスは、正常に生まれ、正常に発育する。また、大動脈縮窄とうの負荷を加えても野生型と比べて変化が認められなかった。
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