研究課題/領域番号 |
16390263
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山内 敏正 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授 (40372370)
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研究分担者 |
寺内 康夫 横浜市立大学, 医学部附属病院, 教授 (40359609)
窪田 直人 東京大学, 医学部附属病院, 客員助手 (50396719)
戸辺 一之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30251242)
原 一雄 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50359600)
門脇 孝 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (30185889)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2005年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2004年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | IRS-1 / IRS-2 / 膵β細胞 / 高脂肪食 / グルコキナーゼ / Stra13 / アディポネクチン / 開口放出 |
研究概要 |
1-1.IRS-1/2ダブル欠損マウスの膵β細胞の発生・分化・機能形成 胎生18.5日IRS-1/2ダブル欠損マウスの膵組織ではグルカゴン陽性細胞・インスリン陽性細胞ともに著減、cyclin, D3およびcdk4の発現が低下、Rbリン酸化が低下、IRSを介する膵β細胞増殖にcyclinD/cdk4/Rb経路の関与が示唆された。 1-2.膵β細胞特異的IRS-1欠損マウス、膵β細胞特異的IRS-2欠損マウスの作製と解析 対照マウスと同体重の膵β細胞特異的IRS-2欠損マウスは、インスリン感受性が同程度でもβ細胞増殖能低下に基づくβ細胞量低下を示し、耐糖能異常を呈した。IRS-2は末梢組織でのインスリン抵抗性とは独立にβ細胞増殖に重要。膵β細胞特異的IRS-1欠損マウスを樹立し、現在その表現型を解析中。 2-1.高脂肪食下でのIRS-2ヘテロ欠損マウスの膵β細胞量の検討 野生型マウスと同程度にインスリン抵抗性となるも、代償性膵β細胞量増加が有意に少なく、高脂肪食誘導性膵β細胞過形成にIRS-2は重要。 2-2.IRS-2過剰発現によるグルコキナーゼヘテロ欠損マウスの膵β細胞過形成障害の救済 膵β細胞でIRS-2発現が2倍もしくは20倍程度の過剰発現マウスを得て、グルコキナーゼヘテロ欠損マウスを交配し、IRS-2過剰発現グルコキナーゼヘテロ欠損マウスを樹立、高脂肪食を負荷時に膵β細胞量がグルコキナーゼヘテロ欠損マウスに比して増加し、耐糖能の改善を認めた。 2-3.高脂肪食下でのIRS-2発現上昇の分子メカニズムの解明-候補遺伝子としてのStra13 膵島でのStra13の発現は高脂肪食負荷下で野生型マウスで増加、グルコキナーゼヘテロ欠損マウスでは不変。Stra13がIRS-2プロモーター活性を増加させる可能性をluciferase assayで検討したが直接効果はなく、Stra13による直接的なIRS-2発現調節の可能性は低い。 3.アディポネクチン受容体を介するインスリン分泌促進のメカニズムの解明 ラット膵島を単離し、トリプシン処理して細胞をばらばらにした上で、インスリン顆粒を蛍光色素(GFP)で染め、エバネッセント顕微鏡下で動態解析し、インスリン開口放出の過程を可視化した。グルコース5.6mM刺激時と比較して、グルコース5.6mMプラスアディポネクチン10mg/ml刺激時のGFP-インスリン分泌顆粒のfusion eventsは刺激後7〜30分まで有意に増加、アディポネクチンはインスリン開口放出過程を促進した。個体レベルでもアディポネクチン投与によりインスリン分泌が亢進された。
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