研究課題/領域番号 |
16390276
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
直江 知樹 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50217634)
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研究分担者 |
安部 明弘 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (00432261)
清井 仁 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90314004)
恵美 宣彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (30185144)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2006年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 白血病 / シグナル伝達 / JAK2 / JAK3 / 標的治療 / サロゲートマーカー / 造血器腫瘍 / ヌクレオフォスミン / 変異 / キナーゼ阻害剤 / FLT3 / 発現クローニング法 / チロシンキナーゼ |
研究概要 |
本研究では造血器腫瘍に関わる新しいシグナル分子の異常の探索を行い、特異性の高いシグナル伝達阻害剤の開発に向けた基礎研究を行うことにある。本年度は造血器腫瘍におけるJAK-STAT径路に注目し、変異解析を進めた。JAK2におけるV617F変異について急性白血病における変異をスクリーニングし、MPDから急性白血病へ急性転化した7例(AML6例、ALL1例)で両アレルあるいは片アレルの変異を認めた。P53、N-RAS、FLT3の変異はいずれも認められず、染色体構造異常を5例に認めた。付加的な異常が急性転化に関わるメカニズムであることが推測される。一方、活性型JAK3変異探索を進め成人AML(M7)、Down症に伴うM7、Down症に伴うTransient Myeloproliferative Disease (TMD)で、pseudokinaseあるいはreceptor binding domainにおける点突然変異を確認した。この径路が新しい治療標的となりうるかもしれない。 次に標的分子として研究が先行しているFLT3について、その阻害剤による標的キナーゼの阻害をモニター可能なサロゲートマーカーについて研究を行った。我々は変異FLT3では下流シグナルであるSTAT5がリン酸化し、これは野生型FLT3では認められないこと、そのメカニズムとしては、変異FLT3はSrcファミリーキナーゼをリクルートすることでSTAT5をリン酸化すること、STAT5のリン酸化レベル低下が、FLT3阻害剤の増殖抑制・アポトーシス誘導に先行しサロゲートマーカーとして使用出来ることを明らかにした。
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