研究課題/領域番号 |
16390346
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
三森 文行 独立行政法人国立環境研究所, 化学環境研究領域, 室長 (90125229)
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研究分担者 |
渡邉 英宏 独立行政法人国立環境研究所, 化学環境研究領域, 主任研究員 (60370269)
梅津 豊司 独立行政法人国立環境研究所, 化学環境研究領域, 主任研究員 (00223610)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 超高磁場MRI / 多核種MRS / 脳機能イメージング / 脳代謝 / RFコイル |
研究概要 |
4.7Tの高磁場環境において脳賦活を実現するために、3種類の視覚刺激呈示法をMRIシステムに組み込んだ。いずれの場合もEPIパルスシークエンスにトリガーを組み込み、RFまたはTTL制御でEPI測定に同期した刺激呈示を行えるようにした。右手手指運動、チェッカーボードによる視覚刺激を行い、それぞれ、前頭葉運動野領域後頭葉における賦活も確認した。 一方、信号検出感度や定量性の向上をめざして新規検出器の設計、試作を行った。そのひとつとして^1H信号検出感度を改善すべくループ型4チャンネル検出器、マイクロストリップライン型8チャンネル検出器を試作した。いずれの場合にもスピン励起に要する電力は現在使用しているTEM型頭部用コイルに比べてかなり小さく、検出感度の向上が見込まれる。また、^1H/^<31>P二重同調TEMコイルを設計し、24エレメントを交互に^1H、^<31>Pに同調するボリューム型2核同調信号検出器の開発を行った。 さらに被験者の局所領域での代謝物の変化を定量的に評価するために水信号内部標準法による^1Hスペクトル絶対定量法を考案した。これにより10分の測定時間で9代謝物、2.7分の測定時間で7代謝物の絶対定量が可能となった。これらの手法を総合して、視覚刺激にともなう後頭葉視覚野における3x3x3cmの領域の1H/31P 2核同時測定を実施した。いずれのスペクトルにおいても視覚刺激時、安静時における代謝物の変動は観測されず、脳の代謝機能はきわめて恒常性高く保たれていることがわかった。この点をさらに確認するために、エタノール投与にともなう代謝変動の測定実験を実施したが、この場合にも脳内エタノール濃度が15mmol/1tissueを超えた場合のわずかなpH変動を除いて代謝物に変化は見られず、脳代謝機能の恒常性の高さを再確認した。
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