研究課題/領域番号 |
16390364
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
浅原 利正 広島大学, 病院, 教授 (70175850)
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研究分担者 |
大段 秀樹 広島大学, 病院・助手 (10363061)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2005年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2004年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 異種移植 / 血液型不適合 / 拒絶反応 / B細胞 / イムノトキシン |
研究概要 |
異種Gal抗原・血液型抗原認識B細胞の選択的抑制法の開発 異種糖鎖Gal抗原とヒト血液型A抗原を認識するB細胞(B-1細胞)は類似糖鎖を認識して前駆細胞(B-0細胞)から分化する。我々はカルシニューリン抑制剤のサイクロスポリン(CyA)とタクロリムス(Tac)が、B-0細胞からB-1細胞への分化を抑制することを確認した。マウスを用いた検討では、CyAとTacはA糖鎖反応性B-1細胞への分化を抑制した。しかし、すでに成熟したA糖鎖反応性B細胞と抗体産生B細胞はカルシニューリン抑制剤抵抗性であった。そこで異種糖鎖Gal抗原とヒト血液型A抗原を認識する成熟B細胞を選択的に標的するため、最適な親和性と特異性が得られる合成糖鎖を決定した。標的成熟B細胞を傷害するトキシンとして異種蛋白bovine serum albumin (BSA)を合成糖鎖に融合した。マウスにBSA融合合成糖鎖を投与し、その後ウサギ抗BSA抗体を投与した。その結果、異種糖鎖Gal抗原あるいは血液型A抗原に結合し得るレセプターを表出するB細胞および抗体産生細胞は選択的に消失した。さらに、カルシニューリン抑制剤との併用により恒久的な特異的抗体産生抑制が得られた。異種移植あるいはABO血液型不適合移植におけるB細胞性拒絶反応の臨床応用可能な予防および治療薬として、BSAと融合した合成糖鎖の有用性が確認された。 N-glycolylneuraminic acid認識B細胞の解析モデルの開発 ヒト以外の哺乳動物は、Gal以外にもN-glycolylneuraminic acid (NeuGc)を重要な糖鎖構成要素として細胞上に表出する。NeuGc抗原に対する自然抗体も健康人の85%に検出され、遅発性異種移植片拒絶反応の原因となる可能性がある。我々はNeuGcノックマウスを用い、NeuGc認識B細胞および抗NeuGc抗体産生細胞の解析モデルを確立した。
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