研究課題/領域番号 |
16390374
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
杉原 健一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10171167)
|
研究分担者 |
榎本 雅之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (60301165)
植竹 宏之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 寄附講座教員 (60311651)
樋口 哲郎 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助教 (90334416)
吉村 哲規 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助教 (00431908)
小林 宏寿 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助教 (70451953)
角崎 秀文 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60372447)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
15,030千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 630千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
|
キーワード | cyclooxygenase / COX-2 inhibitor / colorectal cancer / gastric cancer / lung metastasis / liver metastasis / live matastasis / angiogenesis / cyclooxygenase 2 / 5-lipoxygenase / 大腸癌 / 血管新生 / 血管鋳型 / COX-2 / COX-2阻害剤 / 肺転移 / 大腸発癌 / k-ras / 血行性転移 / COX2 / COX2阻害剤 |
研究概要 |
各種固形癌のCOX2発現の分析・研究:<研究1>大腸癌でCOX-2とLoxsの発現を検討した。大腸癌91例の72.5%にLoxsmRNAが高発現し、その高発現は腫瘍の大きさと深達度に有意に相関していた。Loxs蛋白は68.7%に、COX-2蛋白は79.1%に高発現し、それらの染色性は有意に相関していた。これから、Loxsは大腸癌の成長・増大と関連しており、COX-2阻害剤だけではなくLoxs阻害剤も臨床応用できる可能性がある。<研究2>胃癌169例でVEGFとCOX-2,microvascular densityの関連を調べた。COX-2は36.7%に、VEGFは50.3%に発現していた。VEGF発現とCOX-2発現に、また、VEGF発現とMVDに相関を認めた。VEGF発現例では陰性例に比べ、無再発生存と全生存が有意に不良であった。これらからVEGFは胃癌において血管新生と腫瘍増殖に関与すると考えた。 COX2阻害剤の腫瘍抑制効果の研究:ラット大腸癌の肺転移と肝転移におけるCOX2阻害剤の効果を研究した.実験1<方法>ラットを用い大腸癌細胞RCN-9を尾静脈から注入して肺転移を作成した。COX2阻害剤JTE-522を連日強制経口投与した.肺の血管鋳型を作成し肺転移巣を観察した。<結果>腫瘍径と腫瘍血管径の有意な相関関係を認めた.JTE-522は用量依存性に転移巣の成長を抑制し,転移個数も減少させていた.多変量解析では腫瘍血管径のみがJTE-522によって独立して影響を受ける因子であった。実験2<方法>大腸癌高転移細胞株(RCH-H4)をラットの門脈に注入して、肝転移を作成し、各種濃度のCOX-2阻害剤(Meloxicam)を経口投与し、肝の血管鋳型を作成し、肝転移巣の数、大きさ、腫瘍血管密度を検討した。<結果>試験群では有意差をもって、転移巣数、大きさ、血管密度が減少していた。<考察>これらの研究から、COX-2阻害剤は血管新生を阻害することにより肺や肝転移巣の増大を阻止している可能性が示唆され、COX-2阻害剤は大腸癌の肺転移や肝転移の新たな治療薬になりうると考える。
|