研究課題/領域番号 |
16390408
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
水野 正明 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70283439)
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研究分担者 |
吉田 純 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40158449)
田沼 靖一 東京理科大学, 薬学部, 教授 (10142449)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | structure-based drug / 人工セル / リポソーム / 分子標的 |
研究概要 |
本研究では、疾病治療に必要な様々な情報を効率よく細胞に伝えるためのバイオデバイスの開発を目指した。当該研究で作り出したバイオデバイスは、ゲノム創薬技術とコンピュータテクノロジーに基づいて設計されるStructure-based drug(SBD)を、脂質二重膜を基盤として作製される人工セル(細胞)に結合させた「SBD結合人工セル」である。Structure-based drug design法で設計したSBD(FasやTRAILを鋳型にしたもの)を、人工セルの基盤となるリポソームに結合させ、脳腫瘍、悪性黒色腫、乳がん等の各種培養細胞に添加後、共焦点レーザー顕微鏡及びビデオ強化型微分干渉顕微鏡を用いて、その細胞内への取り込み等を観察した。結果は、表面が正に荷電しているカチオン性リポソームで観察できた所見と基本的には変わりがなかった。また、SBDは、培養液中では比較的安定であったが、生体内(担癌マウス)では、合成法や置かれた環境により構造が変化しやすいといった欠点が見出された。生体内で認められた欠点を補うためには、さらに新しい技術の開発が必要と考えられた。一方、生物学的活性の確認もSBD単独と、人工セルに結合した場合との間では、その分布並びに生物活性に大きな違いが見られなかった。このことは、SBDの生物学的活性化部位に対応した有機化合物をコンピュータ上でデザインし(ケミカル化)、これを人工セルに結合することで、すべてのパースを人為的に規格化した究極の「人工細胞」への展開の可能性を裏付けるものと考えられた。
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