研究課題/領域番号 |
16390410
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
甲村 英二 神戸大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30225388)
|
研究分担者 |
近藤 威 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (50273769)
三宅 茂 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (30362784)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
|
キーワード | brain edema / VEGF / cold injury / ischemia |
研究概要 |
ラット脳凍結損傷モデルを用いたVEGFレセプター結合阻害剤(VGA1155)の脳浮腫に対する治療効果を検討では、凍結損傷部周囲の大脳皮質におけるVEGF蛋白発現は凍結損傷後30分後,48時間後で有意な上昇を認めた。VGA1155の腹腔内投与は凍結損傷前後の血圧、血液ガス、電解質に影響を与えない事を確認した。Vehicle群に対してVGA1155投与群で脳水分含有率は有意に低下し、血液脳関門透過性もVGA1155投与群で有意に低下した。凍結損傷1週間後の脳損傷病変の体積は、VGA1155投与群で減少する傾向を示したが、統計学的に有意ではなかった。以上より、VGA1155の投与は生理学的パラメーターに影響を与えず、ラット脳凍結損傷モデルにおける脳浮腫に対して血管透過性を抑制し、抗浮腫作用抗浮腫作用を示すことが明らかとなった。 ラット局所脳虚血・再灌流モデルを用いたVGA1155の脳浮腫に対する治療効果の検討では、Vehicle群に対してVGA1155投与群で虚血・再灌流24時間後の脳水分含有率は有意に低下し、局所脳虚血・再灌流4時間後までの血液脳関門透過性も有意に抑制された。虚血・再灌流1週間後の脳梗塞病変の体積率は、VGA1155投与群で有意に減少した。神経学的スコアも、虚血・再灌流24時間ではVehicle群、VGA1155投与群ともに同等な悪化を認めたが、1週間後ではVGA1155投与群において、Vehicle群と比較して有意な改善を認めた。以上より、VGA1155の投与はラット局所脳虚血・再灌流モデルにおいても抗浮腫作用を示し、神経症状も軽減できることが明らかとなった。
|