研究課題/領域番号 |
16390434
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 (2006) 東京医科歯科大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
佐藤 浩二郎 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (10372434)
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研究分担者 |
高柳 広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20334229)
朝霧 成挙 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任講師 (20372435)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 骨代謝 / キナーゼ / 転写因子 / 免疫学 / 骨粗鬆症 / 関節リウマチ / T細胞 / 骨芽細胞 / 骨免疫学 / ホスファターゼ / コンディショナルノックアウト / TAK1 / 質量分析 / コンディショナルノックアウトマウス / MAPキナーゼ / レトロウイルスベクター |
研究概要 |
骨組織は、骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収のバランスによって恒常性を維持している。骨形成に比べて骨吸収が過剰になると、骨粗鬆症、骨腫瘍(原発性及び転移性)、関節リウマチなどの炎症性骨疾患でみられるような骨量減少をきたす。我々は以前、破骨細胞分化因子RANKL刺激によって破骨細胞前駆細胞内では転写因子NFATc1が著増する事を見出し、またその際に免疫受容体を介したシグナルが重要であることを示した。当該研究期間において我々は(1)NFATc1が確かに生体レベルで破骨細胞分化に必須であること(2)免疫受容体OSCARはNFATc1の転写ターゲットであり、同時にNFATc1の活性化にも寄与するポジティブフィードバックシステムを形成していることを示した。更に(3)破骨細胞分化を促進しうる唯一のヘルパーT細胞サブセットとしてTh17細胞を同定した。最後に我々は(4)カルモジュリン依存性キナーゼ(CaMK)が破骨細胞分化に重要であることを見出し、更に種々のCaMKの内、CaMKIVが特に重要であることをRNAi法を用いたスクリーニングによって明らかにした。実際、CaMKIVのノックアウトマウスを解析するとin vitro, in vivoにおいて破骨細胞分化が抑制されていることが示された。我々はそのメカニズムの解析を進め、CaMKIVのターゲットとして転写因子CREBが重要であり、活性化したCREBが転写因子c-fosを誘導することを見出した。c-fosは破骨細胞分化に必須の転写因子であることが知られており、NFATc1の発現を誘導する。In vivoの骨破壊モデルや骨粗霧症モデルにおいても、CaMKの阻害薬はマウスの骨破壊や骨粗鬆症を有意に阻害した。従ってCaMK-CREB経路は各種骨代謝疾患の新たな治療標的と考えられた。
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