研究課題/領域番号 |
16390446
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
中村 利孝 産業医科大学, 医学部, 教授 (50082235)
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研究分担者 |
酒井 昭典 産業医科大学, 医学部, 准教授 (90248576)
沖本 信和 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (70330991)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,130千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 630千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 荷重 / 骨 / 低リポ蛋白受容体 / 骨芽細胞 / 骨髄細胞 / LRP5 / Wnt / 副甲状腺ホルモン / 脂肪細胞 / 脂質 / LDL / 酸化LDL / 骨形成 / アポトーシス / p53 / オステオカルシン / アポリポプロテインE / 高脂質食 / 過酸化脂質 / 非荷重 / 不動 / 海綿骨 / 破骨細胞 / RANKL / Mac-1 |
研究概要 |
1)マウスに高脂肪食を摂取させた群では、標準食摂取群と比較して、血清低比重リポ蛋白(LDL)と酸化LDLが高値であった。高脂肪食群では、脛骨二次海綿骨における骨形成率(BFR/BS)と骨芽細胞面(Ob.S/BS)が低値であった。LDLと酸化LDLはマウス頭蓋冠由来骨芽細胞のアポトーシスを増加させた。 2)我々は、高さ1メートルの金網のケージ(最上部に給水瓶を設置)を自発的に駆け登るクライミングモデルマウスを開発した。このマウスでは、四肢に荷重が間欠的に負荷され、骨形成が促進することによって骨量が増加し、骨構造が変化する。大腿骨横断面で皮質骨は外側に拡大し骨強度が増加する。このマウスを用いて、骨髄細胞におけるmRNAの発現をreal-time RT-PCRで解析した。クライミング運動群では運動をしていない対照群と比較して、運動開始後4日目で骨髄細胞中の低比重リポ蛋白受容体関連蛋白5(LRP5)、β-cateninのmRNAの発現が増加していた。運動開始後14日目で骨髄細胞中のwnt-1のmRNAの発現が増加していた。副甲状腺ホルモン(PTH)受容体(PTHR1)のmRNAの発現はクライミング運動後4日で増加していた。次に、骨髄細胞における脂肪細胞分化について調べた。PPARγ2とC/EBP αの発現に変化はないが、脂肪細胞分化の初期段階で発現するC/EBP βとC/EBP δはクライミング運動後4日で低下し、脂肪細胞分化の後期段階で発現するaP2とPEPCKは運動後7日で低下した。クライミング運動は、PTH受容体を介してLRP5、wnt/β-cateninのシグナルを亢進させ、骨芽細胞の分化を促進し、脂肪細胞への分化を抑制することを明らかにした。 3)我々は、日本人閉経後女性において、Wnt-1-induced secreted protein 1(WISP1)の遺伝子多型と、あるいは、Wntの共役受容体であるLRP5をコードする領域においてアミノ酸変化(Q89R)を引き起こすsingle-nucleotide polymorphism(SNP)と、単純X線像上の脊椎関節症所見(骨棘形成、椎体終板の骨硬化、椎間板の狭小化)に関連性のあることを明らかにした。
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