研究課題/領域番号 |
16390540
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 徳島大学 (2005) 鹿児島大学 (2004) |
研究代表者 |
伊藤 博夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40213079)
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研究分担者 |
五月女 さき子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20325799)
軒原 清史 (株)ハイペップ研究所, 最高科学責任者・CEO (60137073)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2005年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2004年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | ペプチドライブラリー / デコンボリューション / 口腔細菌 / 感染性心内膜炎 / ポジションスキャン / モノクローナル抗体 / フィブロネクチン / 天然物質ライブラリー / デコンボルーション |
研究概要 |
感染性心内膜炎の原因として最も多<みられるのは、口腔内常在菌の偶発的な血流への侵入によるものである。このような菌血症は抜歯の後には必ず見られるものであるが、歯磨き行為のような日常動作によってさえも誘導されることがあるが、心奇形や心弁損傷など心臓の方に器質的な障害が予め存在することが心内膜炎の成立のための必須要件である。このようなハイリスク者の歯科処置の際には、心内膜炎の予防のために抗生剤の前投与が現在広く用いられているが、頻繁な抗生剤の使用は、副作用はもちろん、薬剤耐性菌の出現などの社会問題を生んでおり、より安全で使いやすい新しいアイデアに基づく感染症予防薬の開発が待ち望まれている。我々はこれまでに、感染性心内膜炎の発症に際して原因口腔細菌のフィブロネクチンへの結合性が重要な病原性因子であることを示し、この時の細菌とフィブロネクチンの結合が新しい分子機構によるものであることを報告してきた。本研究は、この細菌と宿主基質たんぱく質のと特異的相互作用の阻害に基いた感染症予防薬の可能性を検討することを目的としたものである。まず、細菌のフィブロネクチンに対する結合を特異的に阻害するモノクローナル抗体を作成した。次いで、このモノクローナル抗体に特異的に結合し同時に細菌の付着因子にも結合するような低分子化合物の探索を行った。この探索のために用いたのが、ポジションスキャニング・ペプチドライブラリーと、オンビーズ・ランダムペプチドライブラリーの2種の先端化学合成ライブラリーと、中国医学の生薬材料に由来する天然物質ライブラリーである。本研究を通じて、各ライブラリーの特徴が明らかになり、有用低分子化合物の探索のためのライブラリーの活用のための方法論的基盤が整備された。
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