研究分担者 |
柳沢 幸江 和洋女子大学, 家政学部, 教授 (60191160)
森田 定雄 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (20202426)
山脇 定永 (山脇 正永) 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (30302855)
千葉 由美 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教 (10313256)
小城 明子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30412927)
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配分額 *注記 |
13,870千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
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研究概要 |
要介護高齢者施設で具体的な食物形態を決定する際に一定の評価法を導入しているケースは少ない。摂食能力を簡易に適切に評価する方法が確立されていないので、日常食品の摂取状況から摂食能力を簡単に判断できる方法の考案を目的に本研究を実施した。 評価方法と併せて適当なテスト食品の物性検討を行った。20歳代の若年者28名および70歳以上の地域高齢者26名を対象に,乾あんず,食パン,煮ごぼう,鶏肉,かまぼこ,マッシュルーム水煮,あられ,茹でほうれん草,ぶり照焼の9食品を一口量摂取させ,嚥下直前の食塊を回収した。そして、食塊中の粒度4mm以上の割合を咀嚼1回当たりに換算した値「大粒度率」を求めた。大粒度率が高い者ほど咬合状態パラメータ(接触面積、最大圧、咬合力)値が低く,咀嚼回数が増加した。摂食能力の不足を咀嚼回数で補っている可能性が考えられた。咀嚼回数と相関関係が認められた大粒度率は,男女ともに煮ごぼう,鶏肉,あられ,ぶり照焼であった。日常食品としてはやや特殊な特性を有していたあられを除き,煮ごぼう,鶏肉,ぶり照焼は,水分含有率が比較的高くて,あまりかたくなく,付着性,凝集性,弾力性も比較的強くない食品であった。このような特性を有する食品をテスト食品とし,それらの嚥下までの咀嚼回数から,摂食能力を簡易に推察できる可能性が示唆された。この方法は、特別な装置や技術は不要であり,対象者への負担も少ない。ニーズの高い要介護高齢者施設における実施も充分可能であり,有用であると考えられる。
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