研究課題/領域番号 |
16390564
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
小田 豊 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085838)
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研究分担者 |
武本 真治 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (70366178)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 腐食 / チタン / 変色 / タンパク質 / 電気化学 / アルブミン / チタン合金 |
研究概要 |
チタンおよびチタン合金の臨床応用が普及してきているが,チタンインプラントや義歯床の着色や変色のトラブルも散見される。従って、チタンの口腔内における耐食性について詳細な検討が求められている.本研究では、(1)アルブミンとフッ化物を含む生理食塩水中でのチタンの耐食性を電気化学的に調べると共に腐食表面の分析を行い、アルブミン吸着によりチタンの溶出を抑制することが明らかとされた。また、チタン表面にアルブミンが吸着しているにもかかわらず、フッ化物はチタン上に存在し、チタンの腐食を抑制しつつ、腐食が進行していることが示された。(2)種々の含嗽剤溶液中でのタイプ4金合金(PGA),金銀パラジウム合金(S12),コバルトクロム合金(CoCr)および純チタン(TI)の電気化学的腐食挙動と溶出金属元素量について調べ、PGAとS12の耐食性はヨウ素によって低下し,TIの耐食性はフッ化物により低下することが明らかとされた。(3)チタンにクロムを添加した場合のフッ化物に対する耐食性を電気化学的腐食試験および静的溶出試験により評価し、チタンにクロムを添加すると、フッ化物溶液中での耐食性はクロム含有量の増加にともなって向上することが明らかとされた。(4)チタンの切削性に銅の添加が有効とされているが、チタン合金に銅を添加した場合の電気化学的腐食試験を人口唾液中で評価した結果、Ti-6Al-4Vに3.5mass%Cuの添加を行っても、Ti-6A1-4Vの耐食性に顕著な影響を及ぼさないことが明らかとされた。(5)過酸化水素水溶液中でのチタンおよびチタン合金の変色挙動について調べたところ、ほとんどのチタン合金でpHが低いほど、過酸化水素濃度が高いほど著しい変色が認められ,Ti-20Cr合金では何れの溶液中に於いても最小の値を示した。また、溶出量の測定では、pHが酸性または中性でほとんどの合金において溶出量が僅少あるいは検出限界以下であったが、pHの高いアルカリ領域では過酸化水素濃度が高いほど顕著な溶出量を示した。水晶振動子を用いたEQCAの測定では変色、溶出量との明確な関係が得られなかった。
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