配分額 *注記 |
10,540千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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研究概要 |
本研究は,異種金属鋳造体のレーザー溶接技法を確立するために,歯科用合金に様々なレーザー照射条件でレーザー照射した場合の溶け込み深さ,引張強さ,引張破断面の観察,変形などについて測定し検討した.歯科用合金としては,チタン,金合金,陶材焼付用金合金,金銀パラジウム合金,コバルトクロム合金を用いて検討した.その結果,溶け込み深さは,合金の種類およびレーザー照射条件によって大きく異なった.レーザー照射エネルキーが強すきる場台は,大きな音とともに合金の飛散や合金内部に空隙が発生し,溶接欠陥の原因となった.そこで,レーザー溶接を行うためには,溶接する合金について,レーザー照射条件と溶け込み深さおよび溶融直径との関係についてのデータベースを作る必要があることが示唆された.さらに,レーザー溶接機は照射エネルギーを定期的に測定し,安定したレーザー光が得られるように点検する必要があった.一方,合金の表面性状やディフォーカス,レーザー光の照射角度は,溶け込み深さや溶融直径に影響した.レーザー溶接時のアルゴンガスシールドによる酸素の遮断は重要であった.アルゴンガス流量が少ない場合は,合金の酸化等の影響があった.石膏模型上で強いレーザー照射によって合金が貫通すると石膏成分の蒸散により合金の脆化が紀こった.レーザー照射による変形量は,レーザー照射条件によって変った.変形は,適正なレーザー照射条件の設定によって少なくなった.これらの研究結果から,異種合金鋳造体のレーザー溶接は,まず,溶接部の接合部位を密着させ,溶接欠陥を発生させないレーザー照射エネルギー条件で,溶接できる最も低いエネルギーで溶接することなどによって可能であった.
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