研究分担者 |
濱田 泰三 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50034244)
洪 光 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70363083)
安部倉 仁 広島大学, 病院, 講師 (30159454)
村田 比呂司 広島大学, 病院・講師 (40229993)
牧平 清超 広島大学, 病院・助手 (80304450)
二川 浩樹 広島大学, 病院・講師 (10228140)
西村 正宏 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (00294570)
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配分額 *注記 |
9,260千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 660千円)
2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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研究概要 |
調査対象としては,軽度および中等度認知症高齢者である。調査項目としては,義歯装着を含めた口腔内状態および口腔ケア,認知症症状,心身の状態,食事形態,栄養状態(BMI,血中アルブミン量などを指標)であり,経年的に調査した。調査対象者の住んでいる場所,施設も大きな要因であり,グループホーム入居者,老人保健施設,特別養護老人ホームの入所者を対象とした。 現在,日本は急速に高齢社会となり,認知症高齢者の問題は注目を集めている。認知症高齢者は,症状が進むに伴い,介助がなければ生きていくことができない。したがって,本人のみならず,家族や周りの人も大きく影響を受けるものである。このような認知症高齢者に心身の状態と口腔内状態との関連を明らかにすることは,高齢社会での歯科の貢献できるところを検討する時に大きな拠り所となることが期待できる。 認知症は,経年的に重度な状態になることが確かめられた。軽度および中等度の認知症高齢者では,義歯装着が必要な対象者では,義歯を装着していることが多く,重度の認知症高齢者では,義歯を外している対象者が多くなっていた。義歯装着の有無は,心身の状態(N式ADL,NMスケール)と関連していなかった。しかしながら,介護者は口腔内を含めた全身状態を考慮して口腔ケアを考えていることが明らかとなり,口腔内状態の重要性が明らかとなった。一方,中等度および重度の認知症高齢者では,義歯の装着率は低くなった。栄養状態が懸念されるところであるが,食事の形態や食事の介護を適切に行えば,栄養状態に大きな影響を与えないことが明らかとなった。認知症高者の栄養状態を良好に維持するためには,栄養状態を考える時に,歯科医療関係者との連携が必要なことがわかった。
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