研究課題/領域番号 |
16401027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
古家 信平 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40173520)
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研究分担者 |
真野 俊和 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (10171076)
中込 睦子 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (60302337)
松本 浩一 筑波大学, 大学院・図書館情報メディア研究科, 教授 (00165888)
津波 高志 琉球大学, 法文学部, 教授 (90128489)
徳丸 亜木 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (90241752)
鈴木 寛之 熊本大学, 文学部, 助教授 (00305179)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,440千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 1,140千円)
2007年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 遺体処理 / 火葬 / 土葬 / 与論島 / 沖永良部島 / 死者祭祀 / 改葬 / 霊的職能者 / 民俗宗教 / 韓国島嶼社会 / 先祖祭祀 / 先祖観 / 南西諸島 / 遣体処理 / 葬墓制 / 洗骨改葬 / 青山島の草墳 / 死生観 / 民俗の変容 / 草墳 / ユタ / ムーダン / 葬送儀礼 / 南島 / 廃仏毀釈 / 葬・墓制 / 葬送・墓制 / ハロウジ / 風水 / 地理 / 過疎化 |
研究概要 |
本研究では、筑波大学、熊本大学、琉球大学に在籍する日本本土、南西諸島、韓国、台湾の民俗学、東洋史学、文化人類学の研究者、および韓国の民俗研究者が、東アジア周縁社会の民俗宗教、特に死者の遺体処理と祭祀にかかわる諸問題を実地調査を行いながら、検討することを目指した。過去の様態を文献を用いて明らかにする方法も一部ではとったが、もっぱら用いたのは現地調査による現代の様相を明らかにしたうえで、過去にさかのぼる手法であった。初年度と第2年度は沖永良部島を調査地として、琉球王国の版図であった時代のなごりである御嶽の遺構に設けられた聖域とそれに関連した祭祀が注目された。第3年度と4年度には与論島に調査地を移し、4年前の火葬場建設後の痛い処理の変化を中心に調査を進めた。その結果、改葬を行わなくなり、改葬時期になった遺体も火葬に付し納骨するようになったこと、納骨スペースを持つ墓地形態へ変化していること、改葬を2度目の葬儀として祖霊化していた従来の経路が変更されたことが明らかになった。6年前に火葬場ができる前の調査では、これほど劇的に変化することは予想されていなかっただけに、調査団の全員に驚きをもたらした。しかし、形態の変化が心意の変化といいきれるかどうかは今後の検討課題として残されている。韓国では南部の青山島に集中的に調査を行い、儀礼の過程に儒教、キリスト教、特に女性に受容されていた民間信仰の各要素が、近年対立的に表面化してきており、現地の調整の模様が注目されている。ソウルなど都市では火葬率が飛躍的に向上していることも、従来の土葬を基盤とする祭祀形態に影響しており、深層にいたる変容が今後の課題として残されている。
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