研究課題/領域番号 |
16402031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
新原 道信 中央大学, 文学部, 教授 (10228132)
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研究分担者 |
古城 利明 中央大学, 法学部, 教授 (70055185)
中島 康予 中央大学, 法学部, 教授 (90217729)
川原 彰 中央大学, 法学部, 教授 (30224819)
柑本 英雄 弘前大学, 人文学部, 助教授 (00308230)
田渕 六郎 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (20285076)
田中 夏子 都留文科大学, 文学部, 教授 (30257505)
藤井 逹也 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (80248905)
石川 文也 横浜市立大学, 商学部, 助教授 (60295524)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2006年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2005年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2004年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 共成(codevelopment) / 共生(conviviality) / 社会文化的な島々 / 社会的排除 / アイデンティティの複合性・重合性 / 間国境地域 / 境界領域 / メタモルフォーゼ / 共生(convivenza) / 国際地域間協力 / 戦争の記憶 / 記憶のinvention / 境界線の移動と重合 / 内なる異端・異物 / 衝突・混交・混成 / 複合・重合 / 移動民(homines moventes) / クレオール |
研究概要 |
1.本調査研究は、21世紀"共成"システム構築を全体構想として、グローバリゼーションのもとで頻発する異物・異端排除をめぐる諸問題に対して、衝突・混交・混成・重合しつつ共存する「辺境」ヨーロッパの"共成"の"智"を明らかをすることを目的として、"共成""社会文化的な島々"を鍵概念として、地域自治・自立、国際地域間協力、地域住民のアイデンティティの複合性・重合性に関する地域調査・聴き取り調査をおこなった。 2.オーランド、サルデーニャ、ヴェネツィア・ジュリア、イストリア半島(イタリア、スロヴェニア、クロアチアの間国境地域)等における一連の調査研究の成果として、"境界領域のメタモルフォーゼ"という鍵概念が析出された。 3.ここでの"境界領域"とは、間国境地域のみならず、文化の境界、精神の境界例など、ミクロで内的な領域も含意されている。たとえばトリエステで暮らすスロヴェニア系の精神障害者は、複数の"境界領域を生きるひど"であり、イストリア半島やサルデーニャ、オーランドは、(様々な固有の歴史的社会的文脈を持った)境界領域を生きるひとびと"によって構成されるところの地域社会であり、ここに蓄積された智は、"共成"システム構築に重要な示唆をもたらすことが再確認された。 4.今回の比較地域調査によって、個々の地域と個々の家族に固有の衝突・混交・混成・重合の様態と応答のあり方の偏差と多様性が確認され、そこから、国境線の移動や人の移動、文化の"混交・混成・重合"を体験してきた)国境地域の諸州や、海に開かれた島嶼地域といった"境界領域"とそこに生きる人々が、いかなる社会・文化的コンフリクトに直面し、いかなる応答を試みているのか、その応答の過程で住民と地域は、いかなるメタモルフォーゼをなそうとしているのかを、さらなる実証的な調査と、境界領域に関する理論の錬磨をすることが新たなる課題として明らかとなった。
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