研究課題/領域番号 |
16402033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 京都嵯峨芸術大学 |
研究代表者 |
山村 高淑 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 助教授 (60351376)
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研究分担者 |
藤木 庸介 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 専任講師 (70314557)
平田 隆行 和歌山大学, システム工学部, 助手 (60362860)
山口 しのぶ 東京工業大学, 学術国際情報センター, 助教授 (40345369)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2004年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 中国 / 雲南省 / 麗江 / 世界遺産 / 観光 / 伝統的建造物 / 先住民 / ナシ族 |
研究概要 |
本研究では、麗江旧市街地を中心とした、中国の世界遺産都市における有形・無形の文化遺産に関する資料の整理を行い、デジタルデータとしてとりまとめるとともに、更にこのデータベースを活用し、以下の5点を明らかにした。 (1)歴史的建造物の利用実態の経年変化を分析することで、保護区域における空間的・社会的・文化的側面の変容実態を具体的に把握し、実際の観光開発に伴う地域空間の商業化とホスト社会へのインパクトを明らかにした。 (2)都市・集落の文化的景観を保全するという観点から、歴史的建造物以外の都市・集落空間構成要素を抽出し、その社会的・文化的価値について分析を行った。これによって各要素間の密接な文化的関連性を明らかにし、ひとつの文化的システムとして都市・集落空間が機能してきたことを提示した。またそうしたシステムが観光開発に伴い、どのような変容を迫られているのかについても明らかにした。 (3)世界遺産登録区域内に存在する、歴史的建造物を利用した商業店舗に着目し、地域の社会的・文化的環境を含めてこれを適切に保存するという観点から、地域の産業連環等にも注目しつつ、どのような問題点及び課題があるのか、実態把握を行った。 (4)以上の調査結果を踏まえたうえで、各事例におけるstakeholder問の関係性について整理を行い、地域社会が自律的に観光開発をコントロールするための要件について検討を行った。 (5)地域の既存の住民組織や、住民と地方行政との協力体制等を把握し、観光開発の目標・戦略・政策・計画プロセスにおいて、遺産・伝統文化・習慣・現在の文化的表現などがどのように位置づけられ表現されているか比較分析を行った。またこうしたプロセスを通して、観光開発による負のインパクトがどのように抑制されているか検証を行った。 これらの研究成果は、国際会議での口頭発表、英語・中国語論文集での発表、日本建築学会での発表等を通して、広く一般に公表を行なった。
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