研究課題/領域番号 |
16402036
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
作道 信介 弘前大学, 人文学部, 教授 (50187077)
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研究分担者 |
北村 光二 岡山大学, 文学部, 教授 (20161490)
太田 至 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (60191938)
曽我 亨 弘前大学, 人文学部, 准教授 (00263062)
羽渕 一代 人文学部, 人文学部, 准教授 (70333474)
辻本 昌弘 (辻本 匡弘) 東北大学, 大学院・文学研究科, 講師 (90347972)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 600千円)
2007年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | トゥルカナ / 社会変動 / 交渉 / 病気対処 / 生活世界 / 干ばつ / アフリカ / 牧畜民 / 難民キャンプ / 消化器疾患 / 精神障害 / 食生活 / 異文化交流 / 病気 / マッサージ / 身体化 / 施術 / 病気観 / 症状知覚 |
研究概要 |
カクマ難民キャンプ設置の住民側の影響は以下のとおり。 1)カクマ周辺住民の治療環境の多元化:キャンプの病院・診療所への依存が高まり医学用語の定着がみられる。同時に流入する人びとを患者とする外来の治療者-マッサージ師、薬売り、音楽治療者、移動治療者-が流入してきた。近年、医療と民間治療の棲み分けが明確化してきている。 2)「糞肛門」の出現:干ばつ以来の食生活の変化はトゥルカナの主食をミルクからトウモロコシへ変わった。それにあわせて、身体の不調を干ばつによる食生活の変化に帰する新しい病気、「糞肛門」があらわれた。この病気を治療するマッサージ師の多くが干ばつなどによって追われてきた人びとであることがみいだされた。 3)トゥルカナと難民との交流:(1)贈り物の交換による友情、(2)婚姻関係があった。トゥルカナは対人関係において、他者をそこにいて代替不能な"あなた"の位置に置こうとする。それが難民との関係形成に重要な働きをしていた。 4)携帯電話の普及:それによると、携帯は牧畜民の既存の人間関係を固定化、強化する反面、対面場面での関係形成の柔軟性を損なう可能性があることが示唆された。牧畜民への携帯普及はまだまだであるが、近代化における牧畜民的自己の変容というテーマが浮上した。
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