研究課題/領域番号 |
16403012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地球宇宙化学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
日下部 実 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 教授 (20015770)
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研究分担者 |
佐竹 洋 富山大学, 理学部, 教授 (40134994)
小林 桂 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 助教授 (20325129)
吉田 裕 吉田技術士事務所, 所長(研究職)
横山 哲也 岡山大学, 固体地球研究センター, 研究員(COE)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2005年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2004年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | ニオス湖 / マヌーン湖 / ガス災害 / 湖水爆発 / 火口湖 / ニオス湖形成年代 / 年代測定 / U-Th-Ra放射非平衡 / 湖の安定性 / CO_2 / U-Th-Ra非平衡 |
研究概要 |
カメルーンの火口湖で発生したニオス湖ガス災害の原因解明・再発防止ならびにニオス湖ダムの形成年代に関して地球化学的研究を実施し、以下の成果を得た。 1.ニオス湖およびマヌーン湖におけるCO_2の蓄積と人為的除去:西アフリカ・カメルーン火山列に属する火口湖のニオス湖とマヌーン湖は1980年代に「湖水爆発」を起こし、約1800名の死者を出すガス災害発生地として有名になった。研究代表者らによる災害後の調査・研究により今までに明らかにされた点は、(1)マントル起源のCO_2が湖底から供給されおり深層水中のCO_2は一定速度で蓄積し続けている。(2)したがって湖水爆発が再発する危険性が極めて高く、再びガス災害を招くことが憂慮されている。2001年にはニオス湖で、2003年にはマヌーン湖でそれぞれガス抜き設備が設置されたものの、ガス除去速度は小さく、今なお多量の溶存CO_2が残存している。 本研究ではガス抜きに伴うCO_2の除去速度を調査し、すでに得られている天然のCO_2増加速度と合わせて、モデル計算により、両湖のCO_2残存量の将来予測を行なった。この予測に基づけばニオス湖の安全化には30年以上を要する。マヌーン湖の方は数年以内にガスの供給速度と除去速度がバランスする。マヌーン湖には2006年2月にガス除去設備が増設され、湖水爆発再発の危険性は遠のいたが、ニオス湖には未だに危険性が残されている。 2.ニオス湖ダムの年代学:マールであるニオス湖の北岸は固化不十分な火砕堆積物からなる高さ45mの天然ダムである。このダムは脆弱であり、かつ、風化・浸食により幅が狭くなりつつあるとされている。決壊した場合は遠くナイジェリアにまで到達する大洪水の危険性がある。本研究ではニオス湖ダム火砕堆積物の形成年代を正確に決定し風化速度を推定した。試料には昨年度にニオス湖周辺で採取された溶岩と火山砕屑物を用いた。U-Th-Ra非平衡法によりダム形成年代は数千年前であることが分かった。この年代は^<14>C年代(400年前)よりはるかに古く、またK-Ar年代(〜400千年)よりはるかに若い。ニオス湖ダムの風化速度に関する論争に重要な情報を提供した。
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