配分額 *注記 |
13,940千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 840千円)
2007年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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研究概要 |
ロタウイルスは先進工業国にも発展途上国にもある普遍的ウイルス感染症であり,発展途上国を中心に世界全体で年間約60万人の乳幼児が死亡している。ワクチンによる予防が唯一の現実的方策であり,第二世代のワクチンが実用化され世界各地で使用され始めた。ロタウイルスの中和抗原である表面タンパクにはVP7とVP4との2つがあり、それぞれ、G型(G血清型/G遺伝子型)およびP型(P血清型/P遺伝子型)として定義されている。ロタウイルスワクチンの導入に際し、野外で流行しているウイルス株のG型およびP型を把握することは不可欠である。途上国でのロタウイルス流行株の特徴、とくに新興株の出現の有無を知ることは、世界規模でのワクチン戦略を考える上で非常に重要である。本研究で明らかにしてきたネパールの小児における新興株G12ロタウイルスの流行は,その相対頻度が20〜49%におよび世界でもまれな注目に値するものであった。そこで,G12ウイルスの効率的検出のため,RT-PCR法による型別法を開発し,野外株の同定に非常に有用であることを実証した。ネパールにおけるG12株の電気泳動型が多様性に富んでいること,P[8],P[6],P[4]など多様なP遺伝子型との組み合わせが見られることから,ネパールにおけるG12型の出現は一過性のものではなく,継続した監視が必要である。
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