研究課題/領域番号 |
16406032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大野 重昭 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (50002382)
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研究分担者 |
田川 義継 北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (40109426)
吉田 和彦 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (90281807)
南場 研一 北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (70333599)
水木 信久 横浜市立大学, 医学部, 教授 (90336579)
猪子 秀俊 (猪子 英俊) 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 難治性内眼炎 / ぶどう膜炎 / マイクロサテライト / アデノウイルス / 国際サーベイランス / 国際サーペイランス / ベーチェット病 / HLA / SNP / ヘルペスウイルス / PCR-Phylogenetic Analysis / 原田病 |
研究概要 |
ベーチェット病や原田病、サルコイドーシスなどに代表される難治性内眼炎は、世界疫学的にみるとモンゴロイドに多発することが知られている。本研究ではこれら難治性内眼炎の分子遺伝学的研究を行うとともに分子疫学的研究を実施したのでその結果を報告する。ベーチェット病では第6染色体短腕上に位置するHLA-B遺伝子座に加え、他の常染色体1〜22およびX染色体上に合計147個の候補遺伝子が検出された(Pc<0.05)。さらに韓国人のベーチェット患者でも日本人と同様に高いHLA-B51頻度が観察された(P=0.0006)。また、メラノコルチン5レセプターの遺伝子解析では、ベーチェット病は相関を示さないことも明らかにされた。一方、原田病ではHLA-DRB1*0405との強い相関がみられたが(Pc=0.000000079)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク1、チロシナーゼ関連タンパク2遺伝子との相関は見られなかった。また、インターフェロン-γ遺伝子とは皮膚症状陽性の原田病で有意の相関が見られた(P=0.003)。 一方分子疫学的にはベーチェット病が東アジア、ユーラシア、西アジア、地中海沿岸諸国で高頻度に見られたのに対し、欧米やアフリカ中南部では稀であった。従来我々が提唱したいわゆる「シルクロード病」と一致した世界分布を示した。また、HLA-B*510101の分布もこのシルクロード地域では共通していた。これに対し、原田病はむしろ東南アジア、東アジア、そして北米、中南米の原住民に多発しており、いずれもHLA-DRB1*04との強い相関を示していた。外因としてのアデノウイルス感染症を例にとり、その世界分布を調べた所、イギリスではhAdV4型、東南アジアではhAdV8型、そして日本ではhAdV37型が流行の主要血清型であった。これらの血清型は数年ごとにその流行株が異なり、ウイルスDNA変異もしばしば見られた。
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