| 研究概要 |
本研究では,以下のような成果を得た.
1.オンチップ・パケット分類器を有するパケットキャプチャシステム
高速でコンパクトなオンチップ・パケット分類器,および,それを用いたパケットキャプチャシステムを提案し,内容と数量に基づくパケット選択プロセッサ,および,近似機能を有する空間分割型パケット分類器の構成法を提示した.
2.モニタグリッドを有する協調型アクティブモニタリングシステム
グリッドコンピューティングの技術を用いて,負荷発生と計測操作を同期的に行うホストを動的に選択しモニタリングに参加させる機能を提示した.また,多地点で協調的にパケットを観測し,結果を有機的に結び付けるために,各地点の観測装置に搭載するミドルウェアとして,モニタリング・カーネルを実現した.
3.ネットワークアクセス検査機能の設定検証システム
アクティブモニタリングで利用するネットワークアクセスの監視・制御の機能(NAI)の設定とネットワーク全体のアクセス制御方針との整合性を検証するシステムを提案した.
提案システムは,ネットワークの状態に基づいてアクセス制御方針を解釈するリフレクタ機能を有する.これにより,記述の抽象度の異なるNAIの設定とアクセス制御方針の比較検証を可能にする.
4.生成木構成強安定プロトコル
ネットワークの状態をモニタリングして故障を検出し自動的に回復する機構に関する基礎的研究として,任意の単一リンク故障に対して耐性をもつ生成木構成のための強安定プロトコルを開発した.
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