配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
平成16〜18年度の研究期間に,「有線・無線混在ネットワークでの不特定多数ユーザ向けグループ通信ミドルウェア」の設計・開発を目的に以下の研究を行った。1.まず,初年度には,直接交信可能(1ホップで通信可能)な端末が動的に変化する環境においてグループ通信機能を提供するJavaミドルウェアを設計し,さらに,不特定多数携帯電話ユーザ間の協調型アプリケーションを容易に開発することを目的に,地理的位置やコンテキスト(共通の話題など)に関する条件により動的にグループを形成する機能と,グループメンバ間で,マルチキャスト,同期,排他制御などのグループ通信機能を提供するミドルウェアの設計を行った。2.次年度には,平成16年度に実現したミドルウェアを使ったアプリケーションとして,広域ネットワークを対象とした分散ネットワークモニタ方式を考案し,実装・評価を行った。3.最終年度には,無線ネットワークでの大規模なグループ通信を実現するため,都市部の多数の歩行者が携える携帯無線端末が構成するアドホックネットワークを対象とし,アドホックネットワーク上の多数の端末に同時にビデオを配信する手法を考案し,シミュレーションによる性能評価を行った. 1.の研究に関して,提案ミドルウェアにより典型的な協調型アプリケーションを容易に設計でき,10000台規模のグループメンバ間の通信が実用的な速度で実行可能なことなどが確かめられた。2.の研究に関して,輻輳などによる障害発生時でも,提案方式によって問題発生領域を迅速に特定できることが確認された。3.の研究に関して,消費電力最小,木の安定性最大など様々な目的に関して,従来手法より優れたマルチキャスト配送木を構築できることが確認された.以上の成果は,学術論文誌,査読付国際会議にて発表を行った.
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