研究課題/領域番号 |
16500087
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
樋田 栄揮 玉川大学, 工学部, 教授 (60142006)
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研究分担者 |
齋藤 秀昭 玉川大学, 学術研究所, 特別研究員 (30215553)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | Visual Flow / 運動情報表現 / 視覚運動認知 / 運動順応 / 運動統合 / コヒーレント運動 / MST野 / MT野 / 順応 / コンポーネント細胞 / 統合細胞 / 運動情報統合 / 運動残効 |
研究概要 |
(1)広視野運動情報の脳内統合過程の研究 MST野D細胞およびMT野細胞に対して、二方向重畳運動刺激およびPlaid運動刺激に対するチューニング特性を解析した。実験結果から、1)Visual Flowの統合がMST野において行われること、2)MST野統合細胞とMST野コンポーネント細胞ともにMT野パターン細胞からのみの入力を受けている可能性が高いこと、等が判明した。また上記の結論に基づき、MT野からMST野への情報統合モデルを提案した。 (2)広視野コヒーレント運動認知の順応機構に関する研究 Visual Flowの認知特性の順応刺激依存性を心理実験により解析し、広視野運動認知システムにおける順応機構について考察した。順応刺激に依存したテスト刺激に対する運動方向認知の正答率の順位は、順応刺激呈示による運動方向認知特性の変化が、運動方向選択性細胞における順応刺激の強さに依存した感度低下機構のみでは説明できないことを示唆していた。我々は、ボトムアップ的感度低下メカニズムとトップダウン的な選択的感度上昇メカニズムが協同して働くような順応機構モデルを提出した。 (3)広視野運動順応に伴う運動残効認知と運動知感度の変化およびその脳内神経機構の研究 MST野細胞およびMT野細胞において、順応刺激前後における運動刺激に対する感度ならびに自発放電頻度を調べた。MST野およびMT野細胞における自発放電レベルの回復過程の時間経過は、ヒトにおけるVisual Flow認知感度回復の時間経過および運動残効知覚の持続経過と類似であった。 (4)広視野運動情報の脳内情報表現の研究 2方向重畳運動刺激およびPlaidパターン刺激を用いた生理実験からMST野にはコンポーネント運動情報表現および統合運動情報表現が、MT野にはコンポーネント運動情報表現およびパターン運動情報表現が存在することが判明した。
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