研究課題/領域番号 |
16500101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知覚情報処理・知能ロボティクス
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小寺 宏曄 千葉大学, 工学部, 教授 (70282449)
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研究分担者 |
堀内 隆彦 千葉大学, 工学部, 助教授 (30272181)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 色域マッピング / HDR画像 / 色域圧縮 / 色域伸長 / 色域境界記述子 / 色域比較 / 双方向色域変換 / 快適色変換 / 高レンジ画像 / 色見え |
研究概要 |
デバイスの色域を有効に活用して快適画像を表示する圧縮・伸張双方向色域変換に取組み、以下の成果を得た。 1.色域の定量的比較法と双方向色域写像モデル r-image法を用いて、画像及びインクジェットプリンタ、LBP等のデバイスの色域を記述し、(a)r-vectorの直接比較、(b)明度分割による色域外領域の特徴分析を行い、中明度に高彩度の色域外色を多く含む画像は圧縮、低明度に色域外色を多く含む画像は伸長が適当との一般的特性を見出し、双方向色域写像の基本アルゴリズムを設計した。 2.デバイス色域の高精度記述法の開発 少数の色票の測色値からデバイスの色域外郭を的確に記述するために、(1)全セグメントが一定数の色点を含む色空間の不均等分割、(2)ポリゴンによる色域表面の形成、(3)ポリゴン色域の一定立体角(Δθ,Δφ)での再分割により、空のセグメントを生じない高精度のr-imageへの変換法を考案した。 3.色域圧縮・伸張アルゴリズムの開発 原画の色分布を反映した色域伸張法.とレて、「ヒストグラムストレッチ法」を開発し、実験評価した。明度軸の伸長限界点の決定が重要であり、デバイス色域境界と画像の色分布の標準偏差を基に統計的に決定した。 さらに、色域比較を要せずに圧縮・伸張双方向に連続写像できる「ヒストグラム縮尺法」に発展させた。 明度・色相の分割セグメント毎に画像の色域をデバイス色域境界まで自動圧伸できることを実画像で検証した。 4.HDR画像への適用に関する検討 HDR画像を表示するには、ダイナミックレンジ圧縮が不可欠である。統合周辺場を用いたRetinexの改良モデルを開発、32bitsのHDR画像を8bitsのLDR画像に圧縮して、暗部の見えを大幅に改善した。さらに、独自の局所コントラスト変換法:LCRT(Local Contrast Range Transform)を開発、ビデオカメラのHDR画像に適用して、高画質表示に成功した。 5.シーン参照による快適画像への色域変換 上記のヒストグラムストレッチ及び縮尺法を適用した色域写像では、最終的にCMSに色再現処理を委ねるが、快適画像を得る新しい概念として「シーン間の色伝達・色交換」アルゴリズムを開発した。 従来の色票や標準画像を用いることなく、異種シーン間での色域変換による快適画像を得る可能性を見出した。
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