研究概要 |
本研究では,コンピュータビジョンおよび複合現実感の新たな可能性に挑戦する研究として,ニューラルネットワークによる3次元モデリング手法と仮想画像映像の生成,走査型電子顕微鏡画像からの形状復元,画像データベースからの姿勢認識と自由視点画像生成,照明変化に頑健な移動物体のロバストな抽出手法・モーションの復元手法,パーティクルフィルタベース追跡手法の性能向上・Adaboostによる効率化手法,の観点から研究を行った.ニューラルネットワークベース照度差ステレオをカラー画像に対応させて,カラー反射係数(色情報)の復元と3次元モデリングを行うこと,さらには,複合現実感という目的への応用として任意視点,任意姿勢のリアルな仮想画像を生成するための研究を行った.NNベースレンダリングによる手法でCGモデルでのレンダリングの枠組みを超えたリアルな仮想映像生成を行う手法を提案した.また,ホップフィールドニューラルネットで最適化を行うことにより試料台を回転させた3枚の濃淡画像を用いて走査型電子顕微鏡(SEM)画像から対象物体の形状復元を行う手法を開発した.また,任意視点映像生成を目的として,サッカー選手の姿勢認識と任意視点映像生成の研究を行なった.様々な姿勢からなり,1つ1つの姿勢が8方向の視点からなる姿勢認識用のCGデータベースを作成しておく.各選手の姿勢をそのCGデータベースから主成分分析により認識し,視点の位置を変えたときの仮想的な映像をCGデータベースをもとに表示する手法を考案した.並行して,動画像からの移動物体の抽出や追跡を行なう研究を行なうことによって,とくに照明変化がおこるシーンでの移動物体の検出を精度よくかつ高速に行なうための研究と,(複数)固定カメラによるパーティクルフィルタでの追跡の研究を行い,背景と対象物を効率よく分類する手法を提案した.
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