配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
1.視覚情報処理モデルの合焦物体抽出機能 距離リングを固定したデジタルカメラで種々の距離に置かれた明暗パターンを撮影し,距離とマッハバンドの発生の有無との関係を調べた.また,明暗パターンのコントラストを変化させた場合のマッハバンド発生の有無を調べた.その結果,50cm(100cm)程度の距離においては,±2cm(±14cm)の範囲にある対象が合焦物体として検出可能であると考えられる.また,コントラスト0.4以上でコントラストに関係なく焦点の合ったエッジが検出可能であることが示唆された.このことから,マッハバンドを生じる機構は焦点のあったエッジを選択的に抽出するために存在すると考えられる. 2.錐体順応機構のハードウェア化 シミュレータ(MicroSim PSpice Version 7.1.8)を用いて,錐体順応機構の数理モデルのハードウェア化について検討した.順応の動作曲線がゆっくりと遷移する様子がシミュレートできた.順応の空間特性を模擬するため,周辺順応を考慮してハードウェアモデルを1次元に配置し,拡散抵抗網により順応レベルに空間的な広がりをもたせてシミュレーションを行った.定性的ではあるが明るさの空間的変化に対して場所により順応レベルが異なりそれぞれの領域で入力に対して敏感に応答できることを確認した.しかしながら,各動作範囲が実際の錐体より狭いという計画当初予期しなかった問題点が生じたので,これを解決する方法を検討する必要がある. 3.錯視を生じる視覚情報処理モデルのハードウェア化 錯視を生じる機構のハードウェア化に関して,代表者が提案している視覚情報処理モデルの2次元ハードウェア化を試みた.その結果,ソフトウェアモデルと空間的な広がりは異なるが,基本的なマッハバンドの発生とその消失を再現できた.
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