研究分担者 |
竹野 健夫 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 助教授 (10305302)
植竹 俊文 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (20305288)
堀川 三好 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (40337473)
岡本 東 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 助手 (10305310)
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研究概要 |
本研究では,XML(Extensible Markup Language)による商品識別情報とそれを用いるEDIシステムを含むトレーサビリティシステムの実装と検証を行った。 水産加工食品をはじめとする複雑な食品商品体系の商取引において付加価値取引を実現し,正しい情報を消費者に提供する目的で,SCMトレーサビリティシステムモデルの提案を行い,トレーサビリティシステムのプロトタイプを構築した。本モデルは,物流層・ERP層・ASP層の3階層から成る。物流層では,RFIDタグを用いた現品管理によってマテリアルハンドリングでの誤混入を防ぎ,情報の信頼性向上を図っている。また,ERP層では企業資源計画(ERP)システムと生産・在庫・移動・取引情報を共有し,既存システムと連携して動作する。電子商取引(EDI)とトレーサビリティ情報を取り扱うASP層は,XMLデータベースとEDI層とのインタフェースから成り,XMLをベースにしたデータフォーマットによる情報を取り扱う。サプライチェーンを構成する原材料会社や加工・組み立て会社・物流会社・卸・小売店において,従来の商品コード間での書式変換や共通の商品識別情報の利用を可能にした。XMLデータベースに蓄積された履歴情報によってトレーサビリティを実現すると共に,データマイニングによって要求されている識別情報項目を自動的に発見し,取引情報の処理手順の標準化を支援することが可能となる。 また,MRPベースの生産管理と組立型工程を前提とし,組立工程による商品識別情報の変化についての検証を行った。分解型工程や他の生産方式への対応の検証は今後の課題である。
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