研究課題/領域番号 |
16500207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
陸 暁峰 順天堂大学, 医学部, 講師 (20360703)
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研究分担者 |
北澤 茂 順天堂大学, 医学部, 教授 (00251231)
高田 昌彦 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (00236233)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | サル / 狂犬病ウイルス / 前頭前野 / 一次運動野 / 補足眼野 / 46野 / 眼球運動 / 上肢運動 / 越シナプス性ラベル / 神経機構 |
研究概要 |
われわれが日常的に行う順序を持った動作の大部分は、眼球と上肢の協調運動で構成されている。しかし、これまて眼球と上肢の協調運動に関わる神経機構を詳細に調べた研究はほとんどない。本研究では、まず、電気生理学的に一次運動野は順序運動に不可欠の領域と証明した上で(Neuron 2005,Curr Opin Neurobiol 2006)、上肢運動に関連する領域(一次運動野)や眼球運動に関連する領域(前頭眼野と補足眼野)に狂犬病ウイルスを局所注入し、ニューロンの逆行性かつ越シナプス性ラベルを利用して、上肢と眼球の協調運動に関与する皮質内神経回路を選択的に可視化することを目的とした。電気生理学的に一次運動野の上肢の領域同定した。同領域に狂犬病ウイルスを注入した。その結果、4日の生存期間では、三次ニューロンのラベルが前頭前野(46野、前頭眼野および補足眼野)に相当する領域(J Neurosci 2005)のほかに小脳皮質の小脳小葉と小脳第1脚にみとめられた。以上の結果に基づき、以下の研究計画を実施した。まず、皮質内微小刺激によって引き起こされる眼球運動を指標にして前頭眼野や補足眼野を同定した。同領域および46野に狂犬病ウイルスを注入し、大脳皮質における三次ニューロンと小脳皮質における三次ニューロンのラベルを確認するために、注入後の生存期間は4日間にした。その結果、前頭前野によるラベルされた三次ニューロンが一次運動野に確認されなっかに対し、小脳第I脚では同ラベルがみとめられた。この結果から、小脳第I脚が眼球と上肢の協調運動に関わる領域の一つと考えられる。現在、以上の研究成果を最終的にまとめる論文を準備するともに、ニューロンラベルの分布をさらに脳内に広く解析し、眼球運動関連領野と上肢運動関連領野の神経連絡の研究をさらに発展したいと思う。
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