研究課題/領域番号 |
16500236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
大西 浩史 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (70334125)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 蛋白質チロシンリン酸化 / 細胞間相互作用 / 神経軸索 / 樹状突起 / 神経回路 / 神経形態 / SHPS-1 / CD47 / 神経栄養因子 / 神経軸策 / 神経シナプス / 神経回路網 |
研究概要 |
受容体型膜蛋白質SHPS-1はその細胞内領域がチロシンリン酸化を受け、チロシンホスファターゼSHP-2と結合して下流へとシグナルを伝える。SHPS-1は神経系で特に強く発現しており、神経系におけるチロシンリン酸化シグナルの制御に重要な役割を果たすと考えられる。また、SHPS-1はその細胞外領域のリガンドである膜蛋白質CD47と細胞間相互作用シグナルシステムを形成する。本研究では、SHPS-1とCD47の神経細胞における局在を詳細に解析し、SHPS-1がCD47に比べて神経細胞の軸索に強く局在することを定量的に示した。このことから、CD47とSHPS-1は神経軸策と樹状突起間で、方向性を持った細胞間シグナルとして機能している可能性が示唆された。さらに、両分子の相互作用について培養神経細胞を用いた解析をすすめ、CD47の過剰発現およびSHPS-1との相互作用により、神経芽腫細胞N1E-115や実際の神経細胞において、神経突起形成やフィロポディア形成が誘導されることを見出した。またCD47とSHPS-1を過剰発現させた神経細胞同士の相互作用蔀位では両者が強く集積し、神経突起が肥大する現象が認められた。本研究の結果より、実際の神経細胞においてSHPS-1とCD47の相互作用が、特にCD47シグナルの作用により神経の形態変化を制御することが示された。このような機能を介して、CD47とSHPS-1の相互作用シグナルが、神経回路網の形成や再構築を制御する可能性が想定される。
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